[カナダ]トロント

<1914年に富豪により建てられたカーサ・ロマ>

トロントは緑の多い洗練された大都会で親切な人も多い。
反面、いかれた危ない人も少なくない。平和な美しい街と思って歩き回っていたが、結構、やばい街なのかも。

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昨日のニューヨークからトロントはAir Canadaで飛ぶ。バスや鉄道でも12時間ぐらいかけて行くことができるが、飛行機よりも7、8千円安い程度なので、終盤の疲労も考慮して飛行機を選択していた。
また、Air Canadaはスターアライアンスメンバーなので、私はラウンジが利用でき、たらふく飲食してネット使い放題を想定していたが、ラウンジではネット不可でこれと言った食べ物がなく、機内食はまたしても出なかった。
おとといもラウンジ及び機内食を期待して朝食しかとっていないし、昨日も高価なNYの食事はできるだけ避けようと思って牛丼並1杯だけで耐えていたのでさすがに辛い。何でもいいからとラウンジにある食べ物を口にしたが、ナッツやチョコすらなく、ぼそぼそとした鳥の餌のようなスナック類だけ。全く腹にたまらないが、ぼろぼろとラウンジの床にこぼしながら袋をいくつも破って食べていた。私はハトか。

トロント空港から地下鉄の駅に向かうバスに乗車する際、小銭がないため料金の支払ができずに困っていた。足りていないUSドルの小銭で何とか勘弁してもらえないかとねばっていると、女性の乗客が運転席まで来て回数券を無償で提供してくれた。
バスが走り出してから礼を述べ、何がしかのお金を支払おうとしたが受け取ってくれない。彼女はAir Canadaのフライトアテンダントだった。
US Airwaysなみかと不満を感じていたAir Canadaの株が一気にあがり、トロントはいい街で安全なのだろうとしばらく思うことにした。

良い印象を持って眺めていたのだが、薬などで気が触れた人や浮浪者が結構目につき、だんだん気になってくる。東京でも夜中に街を歩けば酔っ払いに絡まれ、ホームレスがたむろして悪臭を放つ地区が少なからずあるので大差ないのかもしれない。単に私が白人の浮浪者や精神異常者に慣れていないだけと思い込もうとした。
しかし、地下鉄の車内で獣のように残飯にむしゃぶりつく老婆と、ナイアガラまでのバスで大声で喧嘩し続けていた薬物中毒らしき中年カップルの姿が強烈で、頭から消え去らない。インドやアフリカで目にする変質者は、異文化地域の一部として抵抗なく受け入れられるが、先進国でこのような人たちを間近で見てしまうと、自分に襲いかかる異質なものと感じ体が強く拒絶する。
昨年12月に訪れたオーストラリアは、アフリカなみのハエの多さとシドニーの安宿の汚さが深く脳裏に刻み込まれ、他の良いイメージはすっかり薄れてしまった。

私には先進国の旅が向いていない。

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