[メキシコ]メキシコシティ

<メトロポリタン・カテドラル内部>

国立人類学博物館には半日ではとても消化しきれないほどのメキシコ古代文明のお宝が陳列されている。見るべき展示物の多さではエジプトのカイロに次ぐのではないだろうか。(自国の文化財のみを陳列する博物館では)

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博物館の1階は考古学で2階が民族学、文明あるいは民族別に部屋を分けて、巨大な遺跡は2階からも見られるようにとか、かなり工夫して配列されている。ここに国内最高の発掘品が全て集められているのかと思ったら、テンプロ・マヨール博物館にも地方のお宝が人類学博物館に対抗するように(規模はぐっと落ちるが)美しく展示されていた。

今まで見てきた地方の博物館(一昨年訪れているユカタン半島も含めて)は一体何だったんだろう。メキシコシティに取り上げられなかった残りものを並べていただけではないだろうか。地方と首都で博物館格差が大きすぎるので、少しは地方の博物館に戻した方がいいのでは。

メキシコシティの乗り物はスリや恐喝が頻出して大変危険だという。外務省のサイトではバスも地下鉄も流しのタクシーにも、少なくとも1人では絶対乗るなと忠告している。ガイドブックには人類学博物館に向かうバスで1ヶ月に日本人12人の被害が報告されたこともあると書かれている。(現金だけの被害であれば届けても保険が下りないため)わざわざ報告する人は少ないはずなのでとんでもない数だ。

どうしたものかと思案したがこれといった解決策が出てこないので、気合を入れて地下鉄に乗ることにした。高価な腕時計をしていると狙われるので外す(テオティワカンで日焼けしてしまい腕時計の痕が残ってかえって不自然)とか、荷物はひとつにまとめて抱えるとか、ホームに警官がいる場合はその近くの入り口から乗るとかした上で、車内の全員をチェックして怪しい人物がいればすぐ降りようと考えていた。なにせ被害例を読むと、地下鉄車内で男2、3人が近寄って押さえ込み財布などを奪うのだが周りの乗客は助けてくれない、ということなので、人相の悪い男たちに注意を払うしかないのだ。

すると、地下鉄車内の乗客たちはどいつもこいつも目つきが悪いことに気づく。私があちこちに視線を向けると、何人とも目が合ってしまう。みんなが互いに車内の人たちを観察し合っているようだ。特に若い男性は、ほとんどが犯罪者になり得る顔つきをしているので、一緒に乗り込んだ男たちはグルか、あの男とこっちの男が目で合図しあったのではないか、とか最大限に警戒し続けていた。
結局、市内の移動に全て地下鉄を使い、何ら危険な目に合っていないが、気を張り詰めすぎてくたくたである。

<ソカロ付近の朝の街角>

メキシコの都会の朝はチョー気持ちいい。街中の車道から歩道までとことん清掃されて磨き上げられているかのようだ。また、メキシコシティなど高地にある都市はひんやりとして空気が澄みきっている。
静かな朝の街を散歩するとあちこちの道端で軽食や飲み物を供する店がある。人だかりができている店で適当に指差して注文すると安くてはずれがない。実に幸せな気分になれる。

<たびメモ>

メキシコのホテルはノガレスを除いて、たとえ安宿でも、これでもかというほどに磨きあげられているので、セキュリティ面だけをチェックすれば良いかもしれない。しかし、事前にチェックしようがないが、ホテル内の騒音が問題で、安宿ほど夜更けまで騒ぐ客が多い傾向にある。

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