[モロッコ]カサブランカ

<ハッサン2世モスク航空写真

<ハッサン2世モスクを望むメディナ>

昨晩は、メクネスでのホテル周辺がやたらとうるさかった。カフェテラスや路上で騒いでいるようなのだが、3時半の夜明け前のアザーンが流れてもまだ静まらなかった。酒も飲まずによく騒いでいられるものだ。騒音で寝られなかったせいか夜中に何度もトイレに行き、今日もお腹に力が入らない。
ヨーロッパで2ヶ月にわたるパンのみの食事に馴染んだ腹は、モロッコに入ってからの雑菌まじりのサラダや油の多い食べ物にまいったようだ。そのうち慣れると思うが、そのころはモロッコ観光が終わってしまうだろう。

カサブランカはただの大都市だった。

事前学習がなくツーリストオフィスが休みで情報不足だが、映画であまりにも有名なカサブランカをイメージする場所はない。見どころとしては世界で3番目に大きいハッサン2世モスクがあるだけ。都会のため子供たちと遊ぶ機会も少なく、メディナ内でカメラを向けるとヘジャブを被った女性たちは黙って顔を隠し(申し訳ない)、男たちは口うるさく注意してくる。私にとってまったく面白みのない所だが、こういう街だとわかっただけで良しとする。

港街カサブランカは気性が荒い人が多いのかもしれない。アラビア語圏では、あちこちで口ゲンカ(あるいは口論)が行われているものだが、ここでは掴み合いや殴り合いの喧嘩に何度も出会った。グループ同士の争いにやじ馬根性で近づくと、乱闘に加わっていた飼い犬が興奮して私に向かってきた。すんでの所で噛まれずに逃げることはできたが、よだれと共に(犬か人間のものかわからぬ)血糊をズボンにべっとり付けられてしまった。やはり争い事には近づくべきではない。

駅から乗ったバスで降ろされた場所がわからずおろおろしていた時、親切にもホテルまで案内してくれる男がいた。ニコニコしていたがいかにも怪しいやつだった。そのホテルが今ひとつ気に入らなかったので、決めずに出てくる。現在地がわかったのであとはひとりで探そうとして、礼を言って別れようとすると男の表情が変わった。
「そのホテルに泊まらないのならガイド代1ユーロ払え」
「なぜ払う必要がある?」
「それが私の仕事だからだ」
「でも、案内する前に説明しなかったよね。ありがとう。金は払わないよ」
この程度のことを言っただけで、男は顔を歪め罵言を吐いて立ち去った。

モロッコ人、そんなに淡泊じゃ仕事にならん、インド行って修行して来い。

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