国別アーカイブ:ギリシャ ( 5件の日記 )

[ギリシャ]アテネ

<オリンピア・ゼウス神殿 遠方にパルテノン神殿(航空写真

3年前の2006年、アテネでタバコの煙とバイクによる排ガスに苦しめられたが、今回はほとんど感じない。だいぶ改善されているようだ。
ここまで南下するとかなり暑い、とは言っても緯度は仙台と同程度。(同緯度の日本地図を重ね合わせて表示
汚れた道が高温で熱せられているのか悪臭がする。今回の旅で訪れた街ではなかったことだ。

<ギリシャめも>

  • 列車もバスも車内は禁煙になっているようだ。街中でもタバコが気にならなかったので喫煙の規制が進んでいるのだろう。
  • カランバカの街の人々の一部と駅員たちが非常に親切でびっくりした。ギリシャ人にも良い人は多いのだと認識した。
  • 英語はかなり通じる方だと思う。老人をはじめ通じない人もいるがほとんど言葉で苦労することはないレベル。
  • トイレははずれもあったが、まともなトイレも多い。メテオラの修道院にもトイレがあり、あんな岩の上で水まで出してくれるのには驚いた。
  • 3年前にギリシャに来た時はアテネとテッサロニキだけを訪れ、観光地はイマイチでいろいろと気に入らない所のある国だという印象だった。しかし、今回、イオアニナからメテオラに至るルートの景勝や観光地メテオラで観光資源の充実ぶりを知る。また、ギリシャ人には嫌な人が目につく反面、良い人も多いことがわかり、ギリシャ内の他の観光地も訪れてみたいという気持ちになった。
  • ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ

[ギリシャ]メテオラ

<メテオラの巨大奇岩群(1枚目は町側から2枚目は左側に町を望む横から)

到着した時、カランバカの町に覆いかぶさる巨大奇岩群に驚いた。直立する巨大岩の頂上部には修道院も見えるではないか。修道院は数ヶ所に建てられているようだがあんな岩をよじ登りいくつも観光できるのだろうか。これは久々の☆4つ以上の観光地かもしれないと興奮した。

カストラキを通り巨岩の正面からトレッキングコースを登り始めた。小さなアギオス・ニコラオス・アナパフサス修道院を見学した後、頂上部に見えるメガロ・メテオロン修道院に向かって登っていると、上の方から観光客の歓声が聞こえてきた。トレッキングコースを登りきると大型バスが何台も駐車していて観光客で溢れていた。
町側から望むと垂直に近い岩壁しか見えないが、その背後は普通の山になっていて巨岩を迂回して大型バスも走れる立派な車道が通っていたのだ。メテオラめ、驚かせやがって。☆3つに格下げだ。

<岩の上から町の方向を望む(2枚組)

多くの巨大奇岩の頂上周辺に登ることが可能で、足元の直下に家々が小さく見える眺めは見事。全体が広大すぎて大きさを感じられないグランドキャニオンよりも爽快である。

<たびメモ(メテオラの歩き方ガイド)>

メテオラに関してのガイドブックはLonely PlanetのPDF版を利用して地図だけプリントアウトして携行。「地球の歩き方」を読んでいないので同様の内容が書かれているかもしれないが、以下にメテオラ周遊ガイドを記す。

メテオラはツアーバスでなければ車かタクシーで巡っている観光客が圧倒的に多いが、Moni Ypapanti(日本語表記不明)を除いた全ての修道院を徒歩で巡るのは十分可能。
私の場合、荷物を預けた(3ユーロのはずだが受け取り時にお金はいらないと言われる)カランバカ駅を10時ごろ出発してKastraki町をかすめてアギオス・ニコラオス・アナパフサス修道院から始まりアギオス・ステファノスまで順番に訪れ(2つクローズのため入れず)15時半にカランバカ中心部に戻った。普段、私は山道も平地と同じテンポで歩くのだが、疲労が溜まっていて更に暑かったのでヨーロッパ人に抜かれる日本人の平均的速度で歩き、修道院内の見学時間や休憩を除いて3、4時間のルートだった。
私は寝坊して利用できなかったが、朝9時(土日は8時20分発)カランバカ発メテオラ行きのバスを利用すれば登りがほとんどなくなり時間を短縮できる。バスを利用した場合のお勧めルートは以下の通り。(バスを利用しない場合は、カランバカ>Kastraki>2>1>3>4>5>6>カランバカと巡るコースで良さそう)

1.メガロ・メテオロン修道院<航空写真>(バスの終点、内部見学のメイン)
2.アギオス・ニコラオス・アナパフサス修道院(上から眺めるだけで内部見学はパス)
3.ヴァルラアム修道院
4.ルサヌー修道院(トレッキングコースを通って車道へ)
5.アギオス・ステファノス修道院(9:00-14:00、15:30-18:00、月休)
6.アギア・トリアダ修道院
->車道からアギア・トリアダ修道院へ至る道の最も低い部分から始まるトレッキングコースを歩いてカランバカへ

上記4の後の一部と6の後の道以外は車道を歩く。2は小さくて内部はつまらず、1から行くためには登山道のようなルートを歩き高度を大分下げることになるので、この修道院はパスすることが重要。外観はいろんな場所から見えるので問題ない。
6に入るためには車道から数十メートル下って登る道を歩かなければならないが、カランバカまでのトレッキングコースはこの鞍部(一番下ったポイント)からスタートしているので、6は最後にすべき。また5は14時から昼休みになるので先に行っておいた方が良い。(この他、修道院毎に開院の曜日や時間が異なるので要確認。まあ飽きるので全部入る必要はないと思うが)
内部見学の時間のかけ方で異なるが13時か14時にはカランバカに戻って来て昼食をとれると思う。
このトレッキングは眺めの良い道をほどよい距離歩くルートなので、よほど暑くない限りお勧め。

[アルバニア/ギリシャ間国境]Kakavia

通過する車が多く、両国側に食べ物を供する店が出て賑わっている。今回の旅で歩いて越えた国境の中では最もメジャー。

<ギロカスタル(Gjirokastër)からメテオラまでの国境越え詳細>
  • ギロカスタル(ジロカストラ)のツーリストインフォメーションに何度か足を運んだが席を外しているのかオープン時間なのに鍵がかけられ、国境までの交通情報が得られなかった。仕方なくガイドブックやホテルスタッフの指示通りタクシーで国境まで向かう。距離30Km(区間ルート)、所要20分で相場の1,500レク(1,600円くらい)。国境の近くにカカビア村(Kakavia)がある(地図参照)ので、そこまで行くミニバスがあってもおかしくない。カカビアと出入国ゲートの分岐で降ろしてもらえれば歩く距離は1kmのようだ。(ギリシャ側で国境から出るローカルバスの乗客が大勢いるので、アルバニア側にも何かしらよりよい交通手段があるはず)
  • アルバニア側には複数の銀行とカフェ兼キオスクがあるので残り通貨の処理は問題ない。
  • アルバニア出国あっさり、問題なし。現時点の日本の外務省サイトでは入国税の他に出国税1,000レクも必要とあるが不要だった(外務省情報はしばらく更新されていないのでは)。車は長蛇の列を作っていたが、歩行者は車用出国審査の横入り処理でほとんど待ち時間なし。ツアーバスか国際バスが何台か停まっていてバス用審査は時間がかかっていた。
  • 数分歩きギリシャ側入国審査ゲート。
  • ギリシャ側では、歩行者はバス乗客用審査に並ばされ、窓口1つのため30分程度待つ。入国審査はあっさり、荷物チェックなし。
  • 審査ゲートを抜けるとキオスクやファーストフード店がいくつか。銀行はなし。トイレは思い出したくもない恐怖のトイレしかない模様。外に設置された仮設トイレの扉を開けずにイオアニナのバスターミナルまで我慢すべき。(あんなひどいトイレは中国やアフリカでも見たことないのでそのうち改善されると思うが)
  • ゲートを抜けた右手にバス停があり、イオアニナ行きのバスが1、2時間に1本程度でている模様。5.6ユーロ、50分。
  • イオアニナ(ヨアニナまたはヤニナ)から良いタイミングでメテオラ中心の町カランバカ(切符販売員はカラバーカだと言っていたが)行きのバスがあり、予想よりかなり早く到着できる。11.2ユーロ、2時間半。イオアニナからカラバカまでのバスは半分以上の区間で景勝ルートを走るため、多少疲れていても寝てはいけない。しかし、高速道路の建設工事があちこちで進められていたので時間は大幅に短縮されそうだがトンネルが多くなり車窓はつまらなくなるかも。

[ギリシャ]アテネ

昨晩、アテネにも遅い時間に到着する。アテネはガイドブックに載っているので地図もホテルガイドもある。なんら問題ないと思っていた。
しかし、候補のホテルが軒並み満室。夜中に1時間以上歩き回り、ゲストハウスの個室にチェックイン。トイレシャワー共同、この汚さで30ユーロは納得いかないが、この界隈には他に安ホテルの空き部屋がなかった。

アテネの遺跡はなかなか良いが、写真からイメージしていた範囲を超えていない。エジプト観光の後だったため、パルテノン神殿の石柱群を見てもこんなもんかと思ってしまった。(他の国の観光を楽しむためにはエジプトを忘れなければならない)

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ギリシャはテッサロニキ、アテネ以外にエーゲ海の島々やメテオラの修道院など魅力的な世界遺産が多い。それらをいくつか訪れるつもりでいたが、ギリシャがどうも肌に合わず早く出たい。最も辛いのはタバコの煙とバイクの排ガスで喉が痛いことだ。ギリシャ人の喫煙量は多く、分煙などほとんどされていない。日本の無煙状態に慣れた体にこの異常な量の煙は耐えられない。
また、ギリシャはバイクが多いが、歩道や歩行者道路に乗り入れてくるのはたまらない。白バイも歩道を走っているので規制されていないのだろう。邪魔で危険なだけでなく、次から次へと目の前を走るバイクの排ガスがもろに顔にかかる。

丈夫な肺を持っているギリシャ人は虚弱な東洋人の辛さなど分からないのだろう。
実際は喉の痛みだけが我慢できないことかもしれないが、そうなると異質なものが全て許せなくなる。トイレが汚い、博物館のスタッフが多すぎる、同じ品物を扱うキオスクがなぜこんなに多いのだ、女性の恰幅が良く顔の造作がでかい、突き出た腹を露出するのはやめろ、とどうでも良いことまで不満になり、次の国へ進むことにした。

<2006年5月5日>

ヨーロッパ人はなぜコンパートメントというものをつくったのだろうか。寝台車でもないのに車両内が部屋で仕切られ、各部屋は向かい合わせで8人が腰掛ける。
アテネからテッサロニキまでの列車は混雑している。出発の30分前に駅に到着したが、席がないので乗れないという。普通列車の一番安い席が指定だというのが納得いかない。2時間半後の列車になってしまう。
車内は満席だった。コンパートメント内は狭い。乗客は荷物が多い。なんという密集度。私の席は中ほど、身動きできない。通路はタバコの煙が充満しているため、コンパートメントのドアは閉められていて空気が重い。なんという閉塞感。まるで後進国の乗り合いタクシーに押し込められている気分だ。
なぜ、オープンサロン(日本の列車の座席タイプ)にしない。コンパートメントのメリットが何かあるのだろうか。

と、ギリシャは文句ばかりになってしまった。(が3年後にギリシャを再訪し評価が変わる)

[ギリシャ]テッサロニキ

<街になじめぬ遺跡たち>

昨晩、ブルガリアから列車でテッサロニキに着いたのは深夜12時近くだった。テッサロニキには世界遺産の遺跡があるため、アテネまでの中継地として泊まることにしたが全く情報がない。ここはソフィアと違って西欧だから日本の都市と同じ感覚で良いのではないか。
駅の近くには必ずホテルがある。そして、その方向に更に進んだ路地に安いホテルがみつかるものだ。
テッサロニキ駅から大通りに出て左右を見渡すと500mぐらい先にホテルの看板があった。ホテルが3軒並んでいたがどこも高い。駅から20分ぐらい歩き路地に入ると安いホテルがみつかった。深夜到着でも空き部屋あり。トイレシャワー付きの部屋が22ユーロ。なかなかいいんじゃない。ヨーロッパは今までのやり方でいけるかもしれない。

テッサロニキにはいくつものローマ遺跡や古い教会が街中に残っているが、遺跡の近くぎりぎりまで現在の建築物が建てられているという変わった街だ。ヨーロッパの街はこういうものなのだろうか。せめてもう少し遺跡に調和させた建築物にすることはできないのか。

まるで遺跡たちが現在の建築物になじめず、肩身の狭い思いをしているようだ。