[ガイアナ]ジョージタウン(1)

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地図上では昨日の移動距離より短い(区間ルート)が、昨日の4時間に対して今日は10時間かかった。国境をフェリーで越えるのに待ち時間があり、ガイアナに入ってからも途中で渡河があり、フェリーに乗り込むまで待たされた。
国境越えは意外と楽だった。昼の11時に国境越えのフェリーが出航するのだが、地元の人たちは船の待ち時間や乗船中に男も女もビールを何本も飲み盛り上がっている。一般乗客だけならまだしも、フェリーに載せる車の運転手までがビールを飲み、フェリーを降りるとガイアナの一般道を100km以上出して走っているのだから危険極まりない。

ガイアナはアフリカ系移民のほかインド系移民が多い。どんな道でも車の性能を目一杯出し切らないと気が済まないのは、アフリカよりもインドの血による影響が大きそうだ。英領であったこの地は左側通行で、スリナムと同様に日本車が圧倒的に多いため、インドよりもはるかに高速で走ることができる。
道を渡る野良牛か放し飼いの牛が多いのもインドを強く感じさせた。歩行者や自転車の脇を気がふれたような速度でぶっとばすドライバーたちも、道端に牛をみつけるとハザードランプを出し、速度をぐっと落とすのだ。

ジョージタウン中心街のテンションの高さは相当なものだ。
まず音がすごい。全身を揺さぶる音が街中に響きわたっている。移動式CDショップが台車に巨大なスピーカーを乗せ、ボリューム最大にして音楽を流す。あちこちの車や店からも大音響が溢れ、クラクションの音と人の叫び声がそのわずかな谷間を埋めてしまう。
人や車の数が多く、あちこちに争いがあり掴み合いが見られる。ミニバスの客引き競争が熾烈ですぐ喧嘩に発展する。車はクラクションを鳴らして攻撃的に人を襲う。
歩道のない道端を杖代わりの棒を突きながら歩いていた男にミニバスの運転手がもっとはじに寄るようクラクションを鳴らしていた。浮浪者風の男が無視して歩き続けると、運転手は角を曲がる時に男に幅寄せしていく。そして車体をぶつけ男を倒すと後輪で足を踏みつけた。車が意図的に人にぶつかるところを間近で目撃してしまったのだ。倒された浮浪者は無事のようで、起き上がると棒を振り回して車に向かって行ったが、ミニバスのドライバーが窓から顔を出し「お前がよけないから悪いんだ」と罵るとそのまま走り去った。

こりゃ恐ろしい街だ。よい子は来るべきでない。

ジョージタウンを観光したが、パラマリボよりはましかという程度。ろくな写真がないのでジョージタウンを表現する小さな写真を並べた。(左上から順に)

  1. 白いきれいな教会がいくつかあるが、わざわざ見るほどのものではない。
  2. 海が茶色い。実際はもっと茶色の海に感じた。茶色い川はいくらでもあるが、茶色い海を見たのは初めてなのだが珍しくないのだろうか。
  3. 街の中心にある市場(航空写真)スタブローク・マーケット(Stabroek Market)。オランダによって建てられた時計塔のある建物を中心に広がる。最も活気のあるところだが、写真を撮っていると金出せとうるさいやつもいる、多少危険なところ。
  4. 市場から数分ほどのホテル周辺は貧民街というわけではないが、崩れかけた家に住む貧しそうな人々がいる。子供たちと仲良くなろうと思ったが、どうも顔つきが良くない。あまり深入りしなかった。
  5. 街の動物園の隣にある植物園の池にいるマナウス。人になついていて、近くに生えている草を差し出すと近寄ってきて食べるのだが、全身を水上に現さないので形がよくわからない。
    動物の写真は難しい。特にかわいらしく撮るというのは。この街の子供たちの場合も同様だ。日差しの強い国で日影にたむろする黒人の子供をかわいらしく撮るのは至難の技なのだ。
    どこの国の子供でも接している時はみなかわいらしいのだが。

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