[ベラルーシ]ブレスト
<ブレスト要塞入口/巨大モニュメント(撮影ポイント)>
日本でベラルーシのビザを取得する際、ホテルはミンスク1泊だけ予約して夜行で出国するからと3日間有効の観光ビザを取った。ベラルーシにもう1日滞在できるため、ミンスク(Мінск)とワルシャワの中間地点にあるブレスト(Брэст)に立ち寄る。
非常に清潔な街で無駄と思えるほど幅の広い歩道やただ広いだけの公園が印象的。ホテルや駅で英語が全く通じず、この街に英語を話す人がいるのだろうかと不安になる。
唯一の観光スポット、ブレスト要塞(写真参照)に足を運んだが、有り余る空間と巨大なモニュメントに虚しくなる。この国の人たちは狭小恐怖症なのだろうか。
ブレストは1941年ナチスドイツの侵攻により破壊され、その戦争に対する怒りをこのような巨大モニュメント(写真参照)で表しているということだが、相当な執念を感じる。
ブレストからワルシャワまでの列車がどの時間帯にあり、それぞれ料金がいくらかという情報を英語で教えてくれる人がこの街にはいないようで、駅に時刻案内があるがこちらの文字によるワルシャワの綴り(Варшава:帰国後確認)がわからず見つけられない。よって、発車時刻はドイツ国鉄の乗り換え案内サイトDB BAHNで調べ、乗る列車を決めてから駅に行き、ワルシャワ、ワルシャワと唱えていると、しかるべき窓口を指示されて列に並び、発券される段階で初めて料金を知り驚いた。
モスクワから来る寝台列車のため、日中の移動でも1等か2等のベッドを取る必要があり、1等が4,500円、2等でも4,000円だった。距離から考えて千円前後と思っていたのに予定外の出費だ。
その列車はブレストを昼間の12:23に発車してワルシャワまで約4時間で15:38着(時差1時間)。その次の14:40発も寝台車とDB BAHN検索結果に記載されていたので、あきらめて高額の運賃を支払うことにした。日本で情報を集めていた時、ブレストからワルシャワまでのチケットは高いので、隣のポーランド側国境駅Terespol(テレスポル)まで購入して乗り換えた方がいいというのを目にしたが、そうすれば寝台車に乗らずに済むということかもしれない。
(DB BAHNの時刻表を見た限り、朝7:50ブレスト発Terespol行きに乗れば寝台車に乗らずに済みそう)
チケットを購入後、販売係の女性が窓口を閉じ外に出てきて税関や出国審査の行われるタモジェニの建物を案内する。そこで、出国スタンプを押してもらってから列車に乗車するようだ。私は出国スタンプを押してもらってから出発までの時間に食料や飲み物の買い出しをしてこの国の通貨を使い切ろうと考えていたのだが、出国審査が済んだ後はその建物から出ることが許されず、狭い待合いスペースには売店などなかった。
やっと建物からホームに出ることが許され、停車していた列車に乗客が乗り込み始めるが出発時間まで間があったのでホームで売店を探したが全くない。更にこの国際列車のホームからは外に出ることができないしくみになっていたのだ。(出国審査の必要な国際列車はこういうしくみになっているのかと初めて知る)
車内には売店があってユーロやロシア、ポーランドの通貨は使えるがベラルーシの通貨は受け付けられないと言われる。何たることだ。せめて水だけでも買いたかったのだがワルシャワまで我慢することにした。
(後日談:隣国ポーランド及びウクライナで少額のベラルーシ通貨を両替してくれるところを探したがみつけられなかった。ベラルーシ出国審査前に両替すべき)
- 中級以上の外国人向けホテル以外、英語を話す人は少なく、英語表記が全くないのは厳しかった。
- VISAキャッシング可能なATMは潤沢にあり、24時間稼動も多い。
- 中級ホテルのロビー階などにWiFiエリアがありプリペイドカード(170円/3時間)を購入して利用可。
- 街は異常な清潔さ。トイレは有人有料。公園内にポツンと建つ個室2つだけのトイレにも真ん中の狭い部屋に集金係が収まっている。辛そうな仕事だ。
- 感じのいい人が多いが、言葉が通じていないのに怒鳴りつけてくる何人かの旧ソ風おばさんに悩まされた。
- バルト3国と比べ水(1L約60円)やパン、スナック類は急に安くなったが、レストランの食事はそれほど安くなっていないようだ。
- ビール500mlが70円ぐらいで、水1Lとほぼ同等。そのせいか昼間から歩きながら、あるいは道端でビールを飲んでいる姿が目につく。
- ベラルーシにいる間、雨が降ったり止んだりの天気だったため非常に寒かった。陽が差すと半袖でも大丈夫なのだが、曇るとウィンドブレーカーを着て丁度良い。
- ロシア語ができればある程度楽しめると思うが、そうでない人には観光資源が乏しいためつまらないだろう。☆無し。
- ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ