[アラブ首長国連邦]ドバイ

<Mall of The Emirates内とその周辺(2枚組)

<ジュメイラモスク航空写真

ドバイは10年ほど前に訪れて以来二度目。当時と比べると驚くほど垢抜けてゴージャスに発展していた。特に市内にいくつもあるショッピングモールの豪華絢爛さたるや、バブルが破裂することなくどこまでも膨らんでいる感じ。
しかし、買い物嫌いの私からみると、空港のDuty-freeショップの延長としか感じられない。この国らしさがなく、どこに行っても同じような店が繰り返し現れてくるような気がする。

南部アフリカの旅を終えドバイに着いた初日、現地の友人との待ち合わせ場所であるショッピングモール正面入口で電話をする必要が出てきた。ドバイ市内での連絡手段を事前に友人に尋ねたところ、「周りにいる人の携帯電話を借りれば良い、現地人なら誰でも貸してくれる」と言っていた。
あまり愛想良さそうにはみえなかったが白服カンドゥーラを着た男性が近くに立っていたので、「携帯で友人に電話させてくれないか」と頼んでみた。すると快く使わせてくれただけでなく、無事連絡が終わった後、「今の通話履歴を消しておいてあげるから」と私に消去する様子を見せてくれた。何人かにあたればひとりぐらい貸してくれるのかぐらいに考えていたので驚き。
私が日本で外国人から携帯貸してくれと言われても、余程のことがない限り貸さないだろう。人々が親切なだけでなく、ドバイが安全なのだろう。

ドバイで最も美しいと言われるジュメイラモスクに友人の車で連れて行ってもらった。
小振りだが、装飾されたベージュの外壁が青空に映え、間近で見るとはっとするほどの美しさ。中ものぞいてみたいところだが、非ムスリムは週4回のツアーでしか入ることができないよう。扉の前では厳つい男が入場者をチェックしている。
しかし、ムスリムの友人は「大丈夫入れるよ」と私を後ろに従えて扉に向かう。門番が制止して友人に質問してきた。
「後ろのカメラを持った東洋人も一緒か?」
友人が「そうだよ」と軽く答えて前に進み、私もそのまま彼に続く。門番に不審なまなざしを向けられながらも中に入ることができた。内装は、決して華美ではないが独特の美しさに満たされ、見飽きることがない。信者たちが礼拝する中、門番が何度も扉を開け私の様子を確認するので、私はカメラをしまい、ただ静謐な空気を感じていた。

富裕国のモスク内でも、信者たちの祈りは真剣で、アフリカ貧国のムスリムの姿と何ら変わりないものだった。

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