[オランダ]アムステルダム
東欧と西欧の悪い所を組み合わせた街だ。
街を歩く人の表情が暗くなった。目つきが良くない。自転車のライダーは、何かに取り憑かれたように猛スピードで走り、自転車通行帯を横切る歩行者を追い立てる。店員の態度が横柄で、ホテルも含めてサービス業に携わるものの奉仕精神が感じられない。それなのに、物価が異常に高い。感覚的に日本の2倍、ベルリンの1.5倍。
ヨーロッパで公共トイレが有料なのはだんだん慣れてきたが、レストランやマクドナルド内のトイレまで0.5ユーロ程度の金を取るのにはあきれた。中央駅での国際線チケット売り場は番号札制を取っているが、ロビーから待ち客があふれ1時間待ちだと言われる。ゴッホ美術館はろくな展示物もないのに入場料が10ユーロ。係員は混雑した館内で見学客の誘導などせず、私服にしか見えない服装で見学客にまぎれ禁止行為の摘発だけを行う。隣国と比べてあらゆる面で質が低下しているのに価格だけが上がっている。
古い街なみや運河の景色で局部的に美しいところもあるが、全く調和の取れていない建物や路面電車により街全体が雑然としている。それなのになぜか観光客が多い。
街を数時間うろついただけで善し悪しを判断すべきでないが、この国の全てがいやになり、郊外の探索も取りやめ隣国へ向かうことにした。