[オーストリア]ザルツブルク
ザルツブルクには華がない。
ハルシュタットやザンクトグリゲンなど、周辺の景色が魅力的だったためこの街の観光も期待できると思い、同じホステルに3連泊した。街の中心を流れる河、街中の丘陵の上に築かれた城、大きな教会、赤い瓦屋根。今までずっと見てきたヨーロッパの街のパターンを踏襲しているだけで、何ひとつ優れたものがない。有料施設は見せようという努力は感じるが、これといった見所がない。モーツアルトの故郷であることとビールで有名な街だが、観光客もこれでは辛いだろう。
半日で観光を終え、スーパーでそのまま食べられる食料や靴下を探す。大きなスーパー(SPAR)があるが、なかなかそのまま食べられるものがない。おとといの予期せぬ登山で、今まで毎日の手洗いに堪えてきた唯一の靴下がついにキレ、大きな穴を空けた。ストラスブールにはあった1ユーロショップはこの街でみつけられない。安い靴下がなかったので穴を縫ってもう少し頑張ってもらうことにした。
スーパーで売られる真空のビニール袋に詰められたパンは安いのだが、極限まで乾燥している。(何かしら調理すべきパンなのだろうか)
私は食事の際に飲み物を取らないことが多いが、このパンはひと口ごとに水を飲み込まないと喉を通らない。まるで粉薬のようだ。
ドイツやオーストリアなどの水道水は私でも問題なく飲めることがわかってきた。ミネラルウォーターなどという高価なものは買わず、ペットボトルに水道水を入れて凌いでいる。
しかし、スーパーのパンに水道水という組合せは、不味さを際立たせている気がするなあ。