[イタリア]ナポリ(2)
<ヌオーヴォ城>
ナポリはどこ?
風光明媚で、史跡名所が多く、安く美味な食べ物が豊富で、明るく陽気な街。そんなナポリを探してしまった。
火曜日が博物館の休館日だったり、時々激しく雨が降るという不運が重なっていたが、それにしても1日歩き回ってもこれといった景観や見所がない。食事処は食べ飽きたピザ屋ばかり。
天気が良ければサンタルチア港やヴェスーヴィオ火山がもう少し魅力的なのだろうが、街はどこも見映えがしない。歴史的建築物の多くが黒ずんでいて、古い通りをベースに無秩序に発展させた街には絵になるポイントが見つからない。歩道は、駐車車両に占領されていたり、バイクが優先して走っているため歩きにくい。地元の人も恐れるひったくりは無法に走り回るバイクに乗って近づいてくるというから、バイクの音がする度に身構えてしまう。
観光スポットが整備されてなく案内板が少ない、交通規制や防犯対策を強化しようとしていないなどから、ナポリは観光客を歓迎しているとは思えない。見たければ勝手にみれば、スリやひったくりが多いけどね、という態度だ。
それにしても、中心街の多くを占めている石畳の道を一体いつまで使い続けるのだろう。滑りやすく大きな水たまりができる雨の日は、車も人も苦難を強いられ、社会的弱者を拒絶する。先進国イタリアの大都市に石畳の通りを残す必要はないはずだ。観光都市でもないのだから。