[モンテネグロ]ブドゥバ

<ブドゥバ旧市街航空写真

海沿いの街を巡り3日目、やっと波の音を聞いた。潮の香りも漂い、海に来たと実感する。

コトルが期待以上だったため、構成が似たような観光地とわかりつつブドゥバに立ち寄った。泊まるかどうか決めていなかったが、バスを降りた時に激しい雨に遭い、ターミナル近くの小綺麗な宿を訪ねると、20ユーロという安さに迷わず部屋を取る。
コトルでは、海に面した(かつての)高級リゾートホテルが27ユーロという安さに感動していたが、ブドゥバの20ユーロのホテルは部屋や朝食のグレードがコトル27ユーロより大きくアップ。
セルビア・モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、スロベニアあたりが私がイメージしていた東欧の物価の安さだ。

食べ物も安く、さらに食品の種類が豊富(ここがセルビアとは異なる)なため、初めて魚を1匹食べるなど、食いだめしている。観光地としてのブドゥバは、レンタカーで来て1、2時間立ち寄るぐらいがちょうど良い場所だったが、休養を取り栄養をつけるという意味では良いところだった。

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長年にわたる動物愛護の賜物か、犬、猫、鳩をはじめとして人なつっこい動物がヨーロッパでは多い。スズメは決して人のそばに近づかないものと思っていたが、鳩と一緒に人間の近くでパンくずを食べるだけでなく、餌をねだってくるモノまでいるのには驚いた。
ザグレグのホームで列車を待っていた時、一羽のスズメが近寄り、私の足下でちょんちょんちょんと気を引くように軽くジャンプした後、くいっくいっと私をみつめながら顔を左右に傾ける。かわいらしいしぐさに私は何か餌になるものがないか探していると、そのすずめは隣のベンチの人に移り、同じようにちょんちょんちょんとおねだりジャンプする。
ブドゥバの食堂で昼食をとっていると、開け放された入り口からスズメたちが何羽も入ってきて、床下にこぼしたパンくずをあさる。そのうち一羽が食事中の私の目の前でテーブル上を軽いスキップで歩きまわり、立ち止まると私の顔をみつめてくいっくいっと顔を傾ける。
日本からやってきたスズメが見たら驚いて叫ぶに違いない。おい、お前ら人間に媚びるとは、雀魂を失ったのか。

<後日記>

この日、モンテネグロがセルビア・モンテネグロから独立宣言をして両国は分離独立することになったが、旅行中は全くそんなことに気づかなかった。
テレビや新聞を見ていないというだけでなく、地元の人と交流していなかったということだ。平和裡に独立が行なわれたので良かったが暴動でも起きていれば大変。もう少しゆっくり旅しよう。

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