[イタリア]ミラノ

ミラノなかなか良い。
観光スポットが集まる場所には歩行者専用道路があり、ビジネス街の歩道も広く歩きやすい。警官が多く車のマナーも良い。公衆トイレが無料で清潔。観光客にとって心地よい街づくりがイタリアでもできるじゃない。

昼時に歩道に出されたテーブルでビジネスマンがおいしそうに食事をとる。パンやピザ以外の食事が多いのもイタリアで初めての光景。パスタは無理だとしてもあのOLたちが食べているビッグサイズのサラダは手が出るのではないか。路上に掲げられたメニューを覗く。えっ、15ユーロ!遠い未知の時代に迷い込んでしまったような気がして頭がくらくらしてきた。

ミラノは観光スポットとしては巨大な教会のドゥオーモと「最期の晩餐」が有名で他には味のある城があるぐらい。「最期の晩餐」はぜひ見たかったが月曜日は休み。夏のピークシーズンは1ヶ月先まで予約で埋まるというから明日まで滞在しても見られる可能性は低そうだ。
ドゥオーモは修復中で有名な正面からの姿が見られなかったが、屋根まで上がって装飾や街の景色を見ることができる。全ての尖塔の上に像が立ちミラノの街を見守っている。その姿が屋根に上がって初めてわかる。観光施設としてもなかなか楽しめるところだ。

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イタリアで最も物価が高いというミラノでの宿泊を避け、列車で2時間移動して、魅力的な雰囲気のあったジェノバも越え、次の特急停車駅サボナで降りる。ホテルがなかなかみつからない。地理がわからず街の人たちに聞きまくり、もうダメではないかと不安を感じる長い探索だったが、夜9時近くに駅から離れた中心街で少し臭くて汚い部屋をみつける。
今回も郊外での宿確保作戦は成功だったと日記には書いておこう。

イタリアの端の方に来たのだが、食い物価格の基準としているケバブがヨーロッパ最高値の3.5ユーロだった。空いているスーパーもなく他に選択肢がなかったため、イタリア最後の夜は久々のケバブで済ます。ついにパスタを食べずにイタリアを出るのか。
イタリアの端の小さな街だと思うのだが、サッカーにイタリアが勝っただけで、ホテルの外が異常に騒々しい。勝って当然の試合だったと思うのだが、こんな夜遅くにいつまで車のクラクションを鳴らし続けるのだろう。

<イタリアめも>

イタリア人もよくタバコを吸い、マナーが良いとは言えない。列車内の禁煙はほとんど守られている。しかし、路上やホームで、吸い終わったたばこをよく確認もせず1、2m先に火がついたまま飛ばす。私の目の前に飛ばされたことも何度かあった。木造建築物がないから問題ないのだろうか。足で火をもみ消す人は見たことがない。燃やしきった方がゴミが少なくなって良いと思っているようだ。

ヨーロッパのホームは低い。30~50cm。線路上にはタバコの吸い殻だけでなく、紙くず、ペットボトル、カン、そして保線作業におけるゴミと思われる錆び付いた金属類が転がる。列車を待つ間に貨物列車が通過した。すごい勢いで線路上のゴミが低いホームに舞い上がってくる。汚いだけでなくカンや金属類が飛んできたら非常に危険だ。ヨーロッパ人は危険が身近にあることを好む傾向にある。

イタリア国内の列車はなかなか快適。追加料金の不要なローカル列車でも、停まる駅が少なく危険を感じるほど飛ばす準急が多い。通勤客などで短い区間混雑している場合があるが、ほとんどはゆったり座っていられる。多少は遅れるが、高速運転で遅れを回復させたり早く着きすぎたりする。トイレは線路に直接落とすタイプがほとんどだが、水が出ることが多い。そして、何よりも料金が安い。15~20kmで1ユーロぐらいで計算されているようだ。パドヴァ、ミラノ間だけ乗ろうとしたローカル列車が季節列車で走ってなく、しかたなくIC(急行程度)を利用したが、他は全てローカル列車で問題なかった。ただし駅員は面倒なことは教えてくれないので、自分で調べて列車を乗り継ぐ努力が必要。

イタリア人は朝食をあまり食べない。カプチーノを飲み、軽く何かをかじれば終わりのようだ。駅のBARでもエスプレッソをスタンドで飲む姿をよくみかける。あんな小さなカップで特においしいとも思えないものを飲んで満足しているかと思うと、昼に出されるピザは1人30cmサイズで、同じものをこんなに大量に食えるかという大きさだ。私が空腹時でも3分の2が精一杯だったから。他でもカフェテリア方式で何か注文すると食べきれない量を盛られる。胃袋の構造が異なっているのか、まとめ食いができるようだ。

イタリアのタオルはシーツか枕カバーかと思われる薄いものが利用されていることがある。ナポリのホステルで最初に出された時は言葉が通じていないかバカにされているのかと思った。こんな薄いものでもハイテク技術により大量の水を吸収できたりするのだろうかとも考えたが、そんななことはない。すぐびちょびちょに濡れてしまう。手ぬぐいで体を拭くようなものだ。フィレンツェ以降この手ぬぐいタオルに出会わなくなったが、サボナのホテルでまた出てきた。

トイレは汚く、便座がない場合が多い。男性の私は公衆トイレに便座がなくても困らずに済んだが、女性はどのように対応しているのだろう。たとえ便座があっても、男女共同トイレだと、男性が便座を上げずに利用するため汚れていることが多い。便座が固定されていて上げることができないトイレもあった。便座が何のためにあるのか理解されていないようだ。

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