[スロベニア]ユリアンアルプス

ユリアンアルプス(Julian Alps)の名に惹かれて訪れたのだが、自転車に乗り、軽い山登りをしただけだ。

予算オーバーのためスイス行きをほぼ断念しているため、代わりにユリアンアルプスで頂上を雪に覆われた峻険な山なみの眺めを期待していたが、ちょっと違った。確かに谷川岳もびっくりの垂直の岩山が切り立っているが、本物のアルプスはこんなもんじゃないでしょう。ここにもきれいな湖がありブレッドとかぶってしまったが、教会や城がない代わりに本格的な登山のできる山と滝があった。
私は自転車と登山で滝を見に行った。大きな滝は全体の落差が200mぐらいありそうで、近くまでいくと迫力満点だったが、残念ながら全体が見えるポイントがなく写真にも収められていない。(右の写真は落差50mぐらいの別の滝)

ヨーロッパの夫婦は子供がどんなに小さくても何人いようとも観光旅行に連れてでかけるようだ。母親が幼児を抱き、父親が乳児をベビーカーごと抱えて城へ続く石段を登る姿を見ていると、そんなにまでして観光する必要があるのかと思ってしまう。
ここユリアンアルプスでも、湖岸の道を自転車に乗っていると、マウンテンバイクの前後に小さな子供を乗せて走っている親たちをよく目にする。

私が猛スピードで自転車を走らせ、子連れ夫婦の自転車を追い抜く時、後ろに乗っている女の子と視線が合った。幼児用の本格的ヘルメットをかぶったまま後部席でじっとしている姿が妙にきまっていたので、敬意を表して軽く手を上げオスと挨拶した。彼女はほとんど反応しなかったが顔が少しほころんだような気がした。私が湖岸に下りて写真を撮っているとこの夫婦の自転車が通り過ぎる。すると、後部席の幼女が私に向かって片手をさっと高く上げた。木陰にいる私をみつけたことに驚き、私は大きく手を振り返した。
その後しばらく自転車を走らせると、ルート確認のため停止しているこの家族の姿が見えてきた。彼女は自転車後部席に乗ったまま顔を後ろに向けずっと私の自転車を待っていたようで、私の姿を確認すると喜んで両手を振ってくれた。

ヨーロッパのお子さまと初めて心触れ合えた気がして、この日はずっとうれしかった。

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