国別アーカイブ:ポーランド ( 4件の日記 )

[ポーランド/ウクライナ間国境]Przemysl

今回の旅で初めて歩いて国境を越える。いろいろと面倒はあるが、国境を越えたと実感でき自力で旅しているような気になれる。

<クラクフからリヴィウまでの国境越え詳細>
  • クラクフからリヴィウ(Львів)に直行する列車は深夜発夜行とクラクフまで夜行で来た列車の早朝発しかない模様。ポーランド側国境の街Przemyśl(プシェムィシル、プシェミシル)まで列車で行き、そこからバスでリヴィウに向かうのが一般的と思われる。(読んでないのでわからないがLonely Planetあたりに記載されているのでは)
  • 8:30クラクフ発12:14Przemysl着のIR(急行?)で移動。35zl、10:30頃クラクフ発で2回乗り換えて行く普通列車は25zl。
  • Przemyslからリヴィウ行きの大型バスが出ているようだが確認できたのは15:30発のみ。
  • Przemysl駅で、駅前バスターミナルがある方の出口で地下通路から地上に出たすぐ左側にミニバスが停まっていて、これが国境へ行くバスとわかる。席が全て埋まらないと発車しないバスだがヨーロッパでは初めての体験。この日は特別に暑かったが車内にクーラーがなく、ウクライナ人は体が大きく彼らの荷物が多かったため、出発までの待ち時間にアフリカなみの圧迫感と息苦しさに襲われる。国境まで2zl、20分。
  • バス停から歩いてすぐの場所にポーランド側出入国審査場。建物内に無料のトイレがあったのでトイレ用小銭を残しておかず使い切れば良かった。と思ったがウクライナ側バスターミナルの有料トイレでポーランド硬貨を受け取ってもらえる。前日から原因不明の下痢なのだ。ポーランドのトイレ代は通常33円、ウクライナは12円。
  • ポーランド出国審査はEU諸国民用とそれ以外の窓口に分かれていたが、EU以外の窓口が空いていたため、ねちねち質問される。
  • ちょっと歩いてウクライナ出入国審査場。ウクライナ入国では審査担当係官が1人しかいなかったが、私の後ろに列がどんどん伸びていくのを気にすることなくねちねちと質問。
  • 出国、入国とも税関チェックなし。
  • 審査場を出て両替店が何件も並ぶ道をまっすぐ進み、最後の店を左に曲がったところがバスターミナルで近い。(航空写真で半画面東に移動して北側にある広場がバスターミナル)
    1時間に1、2本リヴィウ行きがある。16.65グリヴナ(200円)、1時間50分でリヴィウ駅前ターミナルが終点。(国境からリヴィウまでのルート

[ポーランド]クラクフ

<ヴァヴェル城旧王宮>

<聖マリア教会(2枚組)撮影ポイント

世界遺産に登録されているクラクフ旧市街は、ほどよい大きさにまとまり見どころが点在して悪くない。無難にポイントが押さえられているといった感じ。

聖マリア教会は内部が非常に壮麗で見事だ。堂内は大勢の礼拝者で溢れ、私語が慎まれて空気がピンと張り詰めている。その緊張感から落ち着いて鑑賞できないほどだ。
時間帯を変え改めて入場しようとすると「礼拝者のみ入場可」という看板を見つけてしまったので入場を止めた。観光気分で立ち入る場所ではないようだ。

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観光スポットのメインであるヴァヴェル城の入場券が施設毎に細かく区分され、それぞれ入場する時間帯が指定されるしくみになっている。その入場券を販売する窓口が少ないので長い行列ができ窓口にたどりつくまで1時間以上かかってぐったりと疲れた。
しかも、人気のある施設は昼前に完売となっていて、購入できた施設も入場が2時間後だった。更に既に売り切れているとかいう情報が列に並んだ段階でわからず窓口近くになって判明するというのが気に入らない。(日曜日だったから仕方がないのかあるいは夏期はいつもこうなのか不明)

ローマやパリの有名施設であればまだ諦めもつくが、ポーランドの旅行を計画するまで名前を聞いたことのない都市でのこのような状況には面食らってしまう。ちなみに「王宮の展示」と「ヴァヴェル城の遺構」を見学したが聖マリア教会と比べると大したことない。何時間も待って見るほどのものではない。

バスで30分の近郊にあるヴィエリチカ塩抗は採掘跡に巨大な礼拝堂があるとして、最近テレビで何度か取り上げられていたので訪れてみた。が、テレビで見たままのものがあるだけで特に感動はない。2時間もかかる(1時間で十分)英語のツアーが約1,900円でちょっと高すぎでは。礼拝堂以外はだいたい似たようなものを見せられたハルシュタットの塩抗の方が楽しめた。
事前にテレビで見てなければ驚いたかもしれないが。

<たびメモ>

クラクフからヴィエリチカまで1時間に1本列車が走っている。行きに乗った列車がのどかで楽しめたので、帰りも列車に乗ろうとホームで待っていたら、その時間帯は土日に走っていないことを教えられる。
塩抗見学者用の大型駐車場の前で大型バスを待っていたらミニバスが来たのでそれに乗る。料金は列車もバスも同じ2.5zlで、バスの方がはるかに本数が多く楽。

<ポーランドめも>
  • 人は概ね良し。若干冷たさを感じる部分もあるが、慣れの問題で気にならなくなると思われる。
  • 観光客を相手にする人の英語はほぼ問題なく、一般人も日本人よりは通じるかもという感じ。ただ、駅の時刻表や窓口案内など英語が併記されてしかるべき所がポーランド語のみだったりする場合も多い。
  • ポーランドには地図マニアが多いのだろうか。ワルシャワ歴史博物館には見とれるような美しい歴史地図が多数展示されている。ワルシャワの観光案内用地図やワルシャワとクラクフで泊まったホステルの道案内地図など非常に良くできていて感心した。
  • 酔っ払いや浮浪者はよく目に付き、スリやひったくりが多いというのが十分頷ける。財布やバッグには注意が必要。
  • ドイツやオーストリアより物価が安く、ヨーロッパらしさを楽しめるというのが魅力。もう一度ポーランドを訪れ、ゆっくり国内を回るのもいいかもと感じている。
  • ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ

[ポーランド]アウシュビッツ

<アウシュビッツ博物館撮影ポイント

アウシュビッツ博物館はベルリン郊外のザクセンハウゼン強制収容所と同様の施設で1、2時間ぶらっとすれば十分かと思っていたのだがとんでもなかった。28あるという囚人棟のほとんどが開放され、当時の内部を再現したり写真や犠牲者の遺品を展示したりしていて、ゆっくり見ていたら半日は必要とする内容だ。閉館2時間前に入場して最初につまらぬ映画(これはパスすべき)を見てしまったので全く時間が足りなかった。
悲惨な状況をどのように表現するか非常に難しいとは思うが、よくぞこれだけ残しておいたという量の犠牲者の遺品が種類毎に山積みされ展示されているのが印象的。私には子供の小さな靴の山が最もインパクトがあった。(内部撮影禁止のため写真なし)
日本の被爆関連の施設が、せっかく訪れてくれた外国人旅行者にこれだけの衝撃を与えられているか(私の記憶に残っていないので)心配である。広島、長崎の関係者がアウシュビッツ博物館から学ぶものは多いと思う。
(後日談:2010年4月、10年ぶりに広島を再訪したが平和記念資料館は想像以上にインパクトがあった。ただ、館内のスペースが十分でないところに修学旅行生が溢れているため、落ち着いて見られたものではない。どうにかならないのか修学旅行生)

<たびメモ>

クラクフからアウシュビッツのあるオシフィエンチムまでは列車でもバスでも行けるが、できるだけバスで行くべき。列車は本数が少なく、駅から博物館まで距離があり道案内のサインはなさそうだ。
博物館入場は無料なのだが、どの棟にどのような内容が展示されているかわかりにくいので、日本語ガイドブックを入手した方が良いと思う。(その存在を退出時に知ったので私は入手していない)
記録映画は時間が余ったら見る程度で良い。

[ポーランド]ワルシャワ

<旧王宮/ワルシャワ旧市街市場広場撮影ポイント

ワルシャワなかなか良い。旧市街の街並みは古の趣がありながら美しい。
ガイドブックによると、旧市街は1944年ドイツ占領軍に徹底的に破壊されたのだが、戦後、市民が記録や記憶を頼りに壁のひび1本まで忠実に再現したという。その事を知ったうえで街を歩くと、当時の人々の相当な執念を感じる。

昨日のブレストとは異なる、戦争に対する怒りの表現でもある。

<参考図書>
A25 地球の歩き方 中欧 2009~2010=>最新版 2019~2020

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ワルシャワ歴史博物館はこぢんまりとしているが大変気に入った。第二次世界大戦に関する展示が多いが、当時の街の写真や詳細な地図で表現されていて、文字を読まなくても十分感じるものがある。旧市街の通りにカフェが並ぶ現在の景観も悪くないが、昔の写真を見ると大戦前の街は更に美しかったのだろうと想像できる。この博物館を訪れ、ワルシャワがより好きになった。

旧王宮やヴィラヌフ宮殿内部の見学は陳列が充実していて十分満足でき、街中の教会内では市民の祈りの姿が見られる。ワルシャワは私が訪れた東欧の街の中ではプラハを抜いて最も魅力的な街となった。