[キューバ]ハバナ

<旧市街にあるプライベートルーム2階の窓から繁華街と逆の方向を見た朝の風景>

<ハバナの観光客が多い通りを練り歩く道化団(2枚組)

空港の税関を過ぎたところでキューバの地図やガイドブックを売る店があった。『地球の歩き方』ではキューバの情報が乏しいためロンプラか何かを買おうと思っていたので8ドル程度のガイドブック(ほとんど役に立たなかった)を購入。そこの店員に運良くプライベートルーム(一般家庭の部屋を宿として提供)を紹介される。『歩き方』の一番安いホテルが80ドル以上で、どうやってプライベートルームを見つければ良いのかわからなかったので、32ドルと決して安い部屋ではないが大いに助かった。

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『歩き方』では市内までの交通手段として30ドルだというタクシーしか紹介されていなかったので、ついでにその店員に安い移動方法を教えてもらう。空港から1km以上先にある交差点まで行けば、乗り合いタクシーが捕まえられるというのでその場所を目指すことにした。
空港ビルから外に出る道は車専用にもみえるが、車が少ないので問題なく歩行できる。しかし、空港を利用する現地の人が歩いていても良さそうだが、歩行者は全くいない。強い日差しの中、不安を感じて歩いていると、目の前にルノーの小型車が停まった。私が乗り合いタクシーでセントロ(中心)まで行こうとしていることを告げると、その運転手はとんでもないという顔をして、いいから自分の車に乗れと勧める。
微妙だった。親切にただで乗せてくれる、親切そうに送ってくれるがTAXI代相当の金を要求される、ひとけのない所に連れて行かれ襲われる、の大きく3つのケースが考えられる。3つめだけはないことを祈り彼の車に乗った。
結果は期待以上で、市内中心部に入ると、彼はアドレスを元に人に聞きまくってプライベートルームを探し出し、私を降ろすとすぐに走り去った。私は車内でずっと彼を疑い続け、人の善し悪しを探りながら会話していたのが申し訳なく感じる。成田でキューバ人を見つけたら、東京でも埼玉でも送ってあげたいという気持ちだ。

宿は街の中心から近くて良いのだが、旧市街の地元住民が集まる場所にあり、夜中の騒々しさは半端でなかった。通りに面したエアコンのない2階の部屋に朝4時過ぎまで騒音が響き渡り、まるで喧嘩の絶えない場末の酒場で横になっているようだ。時々、飛び起きてしまう程の大音響や叫び声があがり、3、4人は殺されただろうなと夢と現実のはざまで感じていた。朝は6時にもなると清掃車の音や台車をひきづる音が鳴りだし、不眠による体中のしびれと共に起き上がる。宿を替えるしかないと思ったが、観光案内所のないキューバでどうやってプライベートルームを見つければ良いかわからず、そこへ2泊してしまった。

キューバの道は閑散としている。人も車も少なく密度が低い。逆に言えば、道が十分整備され歩きやすいということなのだが、夜は暗さが半端でない。観光客の多い地区以外は、人通りが多い道でも街灯が暗く少ない。また、店も疎らにしかないため最初の夜は緊張感があった。オーナーが言うには、ハバナの中でもこのプライベートルーム周辺だけは、スリや強盗の多い危険地帯だという。
しかし、暗さに慣れてくると恐怖感は薄れてくる。暗闇の中でも涼しくなった通りを幼児たちが走り回っている。私の感覚では、新宿や池袋よりはましなレベルではないだろうか。この程度で危険だということは、キューバが安全な国のような気がしてきた。(2泊しかしてない者が言っていることなので鵜呑みにせず、キューバを旅行される方は地元の方の言うことに従って下さい)

<参考図書>カリブ海の島々〈2006~2007年版〉バハマ・キューバ・ジャマイカ・ドミニカ共和国
最新版=>B24 地球の歩き方 キューバ&カリブの島々 2019~2020

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