[ベネズエラ]カラカスからプエルトラクルスへ

宿がない。

トリニダード・トバコを早朝発ち、カラカスに着いてから空港で時間をかけて情報収集を行い、ひどい渋滞で1時間以上かかってカラカス市内に入ったのは12時過ぎだった。バスターミナルから地下鉄で移動してたどり着いた1件目の宿で満室だと断られた時は驚いた。このような国でホテルに空きがなかった経験がほとんどない。英語を話すスタッフがいて、今日は団体が入っているので明日ならたぶん大丈夫と言われ、たまたまのことかと思っていた。
しかし、その周辺のホテルに手当たり次第尋ねるがどこも満室。しかも英語が通じず、かろうじて覚えたスペイン語フレーズで空室の有無を尋ねるとそっけなく「ノ」とだけ答えられる。中心街を離れ、ガイドブックに載っている少し高めのホテルを何件か当たるがことごとくダメ。カラカス市内は大きく、人が多く車が凶暴で歩きにくい。地下鉄で移動しながら3駅周辺を3時間歩き回ったが空室のあるホテルを1件も見つけられない。ホテルがありそうな地域はまだいくらでもあったが、暑さとバッグの重さで体が音をあげていた。かくなる上は別の町に行くしかない。
ということで、次の目的地であるプエルト・ラ・クルスへ移動することにした。

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この街はあちこちで行列ができている。停留所でバスを待つのにきれいに一列に並んでいるのは驚きだったが、銀行でも並び、商店に入るのにも並び、バスの切符を買うのにも長い列で待たされる。次のバスの席が取れず、1時間以上先の夕方5時発のバスになった。プエルト・ラ・クルスまで(区間)5時間、果たして無事宿に入れるのだろうか。ここで普通の人は電話で宿の予約をするのだろうが私はいくつかの理由によりしなかった。まあ基本的に電話は嫌いなのだ。特に海外での電話は。

バスは夕方のカラカス市内の渋滞を抜けるのに1時間半かかったのが響いたのか、プエルト・ラ・クルスに着いたのは夜11時半。ターミナルには客待ちタクシーが何台も停車していたが誰も声をかけてくれない。ガイドブックの地図によるとターミナルは中心部に近く数百メートル以内に何件かのホテルがある。タクシーに乗るつもりはなかったがその辺の情報を確認しようとしたのだが。
人通りはなかったが、街灯は明るく危険は感じなかったのでホテルを目指して歩き始めた。到着したターミナルは地図上の位置とは違う場所だと数分歩いた後で気づいたが、そんな大きな街でないはずなのでそのうち中心部に入るだろうと思い歩き続ける。街道沿いを1kmぐらい進みホテルを発見、空室があり、夜中12時過ぎにしてようやくベネズエラで最初のホテルにチェックインできた。30ドル以上して、ゴキブリがぞろぞろ出てくる不潔なホテルだったが、あとから考えるとラッキーだった。

カラカスは大変危険な街だと言われているので、重い荷物を背負い宿探ししている時、常に貴重品の位置に手を置き緊張して歩いていたが、今日歩いた限りではそれほどの危険は感じない。昨日までいたジョージタウンの方が目つきの悪い人や不気味な人が圧倒的に多かったし、イタリアのナポリの方が街の人々の犯罪に対する警戒心がはるかに強いと感じた。

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