[エジプト]ルクソール(2)

<カルナック神殿航空写真/スーク近くに住む子(2枚組)

東岸で1日は余裕がある。また自転車を借りようかと思ったが、比較的狭い地域に密集する東岸は歩いて観光することにした。ルクソール神殿見学後、スーク(市場)に入る。ほどよい大きさと混み具合でなかなか良い。買う気がないのに土産屋をひやかしたり、店や通りにカメラを向けたりしていると、一人の女の子が私の側についていた。私が気がついて彼女を見ると軽く微笑むだけで何も話そうとしない。押し売りガイドか何かと思い無視していたが、彼女は私から2、3歩離れたまま黙ってついてくる。そして、私が露店を撮影しようとするとカメラの前を横切ろうとする子供を制止する。また、街角でどちらに進むか考えていると、スークが続く方向を黙って指さしてくれる。私はつい彼女に頼ってしまい、野菜売り場に群がる婦人たちを撮影しても大丈夫かなとしぐさで彼女に尋ねたり、交差点に着くと自分で考えず彼女に行くべき方向を確認する。
通りに店が少なくなってきたので、もうスークが終わりなのかと彼女に尋ねた。
『そう...ねえ私の家に来ない?私の家ここから近いの』
彼女が初めて口を開いた。うーん、何かありそうだけど、控えめなガイドが良かったのでついて行ってみよう。(本来ついて行くべきではない。世界的観光地にはどんなワルが待ち構えているかわからない)

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<長屋風住宅のリビング>

マリー(仮称)という子の家は長屋風住宅街の一画にあった。入り口に近い居間兼ベッドルームに通された。次々と挨拶しながら家族らしき人たちが入ってくる。お茶が出され、カメラを向けると喜んで撮影に応じていた。
幼児と戯れながら楽しんでいると、こわおもての叔父だという男が現れた。そして、マリーの父親はなくなったため収入がなく、彼女と弟が学校の合間に働いているということをたどたどしい英語で訴えてくる。
『どうだあんた。マリーをどう思う。どうだマリー』
『どうだと言われても・・・。マリーはかわいいですが、まだ若すぎるのでは・・・』
てっきりマリーを私の嫁にどうだと言い出すのかと思ってあせっていた。
『そういうことじゃなくて、マリーがかわいそうだと思わないかあんた。金持ちの日本人ならば彼女に100ドルか200ドル寄付してやってくれ』
なんだそういうことか、そうなら早く切り出してくれよ。
今お金持っていないので、私は貧乏な旅行者なので、とかぶつぶつ言いながらもただでは立ち去れぬと思い、お茶代としては多額の10ポンド(約210円)を出す。近所のおやじに、なんだそれだけか、せめてこの幼児の分もう10ポンド置いていけ、と脅されながら長屋を後にした。
マリーがにこにこしながら、前と同じように私の後をついてくる。カルナック神殿への道を尋ね、住宅街を抜けて大通りに出たところで別れた。

ルクソールの遺跡はでかい。なんという大きさなのだ。街中に近いルクソール神殿を外から眺めていても巨大さを痛感したが、少し離れた場所にあるカルナック神殿は更にでかい。何がでかいって、壁が高く、柱が太く、像が巨大で、敷地が広い。このでかさを写真で表現するのは不可能ではないか。(上の表の写真)
カルナック神殿なんて名前も聞いたことなかったぞ。(無知なだけか)
エジプトの遺跡は挌が違いすぎ、他の地域の遺跡がつまらなくなるのでは。

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