[日本]東京
イスラエル航空とエジプト航空のオフィスを訪問する必要があったので、東京で宿泊する。ネットで調べておいた上野駅から15分の入谷ステーションホテルへ。部屋は空きがあり通常料金で4,900円。33ユーロ相当だからヨーロッパの大都市であれば、トイレシャワーなしの部屋でみつかるかどうかの価格だ。もちろんこちらはトイレ風呂付きでネット使い放題。日本では決してきれいなホテルとは言えないレベルだが、帰国直後のためおそろしく清潔な部屋に感じる。少なくともホテルと食べ物に関して、日本はヨーロッパより間違いなく安い。
上野駅周辺を歩いていると街の汚さを感じる。歩道に障害物が多く歩きにくい。そして自転車が高速で蛇行しながら歩行者の間を抜けていく。なぜ自転車が歩道を走っているんだ。歩道を通るなら速度を落として走れ。これなら自転車通行帯があるアムステルダムの方がまだましだ。
人々の顔を見てドキッとした。特徴のない無表情の顔が視線を落として次々にすれ違っていく。笑顔がない、華やかさがない、不気味だ。お前らいったいどこの国の人間だ。そう叫びたくなった。
東京はやはり暑い。パリよりもスペインよりも暑いかもしれない。日差しが弱いのになぜこんなに暑いのだ。蒸し暑く不快だ。空調が十分利いていない地下道を歩くと両脇からスチームが吹き出しているのではないかという程の蒸し暑さだ。今回の旅の中で、東京のこの不快さに匹敵するのは45度近くあったルクソールぐらいではないだろうか。それなのにサラリーマンたちはネクタイにスーツ姿で汗を押さえつけている。屋内では強力なクーラーで体を冷やし、サウナのような外に出て我慢比べするのは、完全に時代遅れだと思うのだが。