[ラオス]パクセ

<世界遺産 ワット・プー寺院航空写真

パクセから世界遺産ワットプーを訪れる。参道の階段を登り小さな祠がでてきて、やっと少しは遺跡らしくなってきたと思ったら、もう終わりだった。しかたなく、振り返って直線に延びる参道を写す(写真)。

この遺跡をメインにしてラオス南部を訪れるのはつらいものがある。

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パクセにはタイから国際バスに乗り、国境から1時間で着いた。
途中の車窓やこの町から判断する限り、ラオスはカンボジアよりずっと裕福にみえる。農村にも電気が通り家屋はまともだ。パクセは十分、町らしく、多くの道が舗装されている。
さらにホテルが立派。今回の東南アジア旅行では、1泊5~20ドル程度の宿に泊まっているが、この町で15ドルは豪華すぎたようだ。ツインの部屋で、日本で言えば9千円のワシントンホテルなみ。日本にもあるような綿棒までが室内に備わっているのには驚いた。

<ラオスのサワナケートからベトナムのドンハへの国境越え>

ラオスのサワナケートで宿を取り、朝10時発の国際バスでベトナムのドンハへ。(ルートはこちら、約300km)ラオス側の道は舗装されていないとか、ローカルバスなので大量の荷物に埋もれ時間が異常にかかるなどと(今年発行の)ガイドブックにあり、不安に満ちていた。しかし、道が全て舗装され、今年からVIPバス(ツーリスト向けバス)が運行していて、予想よりはるかに早くドンハに入った。

ベトナムの入国審査時、我々外国人が列を作って並んでいても、現地の人たちは横から窓口にパスポートを差し入れていき、係官は割り込んできたパスポートを先に処理する。彼ら現地人のパスポートには1ドル程度の現金がはさまれていて、それを見せながら係官は抵抗する欧米人旅行者から1人3ドルを搾取していた。まるでアフリカの立ち後れた国のようだ。
私はというと、白人と係官が言い争っている間にスタンプが押され返却待ちになっていた自分のパスポートを窓口から取り上げた。その際係官と視線が合ったが何も言われなかったのでそのまま立ち去る。

<ベトナムのドンハからハノイへ>

ドンハからハノイは鉄道で行きたかったのだが雨による土砂崩れで3日間は不通だという。夜行長距離バスは疲れるので避けたかったが、トイレ付のスリーピングバスが鉄道より安く速いというので乗ることにした。(ルートはこちら、約700km)
スリーピングバスとはラオスで見かけた大型リクライニングシートを備えたバスと思っていたが、座席の代わりに二段ベッドが並ぶ、いわゆる中国の寝台バスだった。列車が走っていなかったせいか満席で、私は無理やり押し込められた最悪のベッドだった。
バス最後方は肩幅ほどしかないベッドが5つ横に並び上下二段となっているが、私は上段の真ん中のベッドのため、隣の人を起こして足を縮めさせなければ、決してベッドから下に降りることができない。しかも、6歳児ほどの娘を伴った親子連れがベッド3つを利用していたところを、乗務員が強引にひとつを空けさせ、そこに私が入ることになったのだ。ぴったりくっついて横になる女の子がしきりに私に話しかけ、顔が触れ合うほど間近から幼稚園で習ったような歌を聞かされるまでは良かった。しかし、眠りに入ると、隣のベッドから完全に半身あふれている女の子の足が私の股間に入り、柔道の大内刈をかけられた状態になる。
上段のベッドはバスの天井が間近に迫り、狭く閉ざされた世界に気が狂いそうで、スリーピングどころではなかった。

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