[タイ]チェンマイ

生暖かい空気が全身を包み、眠気がいくらでも襲ってくる。町の人々は穏やかで、飼い犬たちも欠伸ばかりしている。
見所としての寺院はそれなりにだが、食べ物が安くて旨いので長居したくなってしまう。

チェンマイ近郊ボーサンの傘工場に出かける。
中庭で傘を乾かす様子は、南国の花が咲き乱れているように見えた。

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9月30日はチェンマイ中心街でサンデーマーケットの日。その規模と商品の多様さは想像をはるかに超えるものがあった。

私はイスラム圏を中心に世界の名だたるバザール、マーケットを巡って来たつもりだが、これだけの規模は初めてだ。
通常は駐車車両の多い一般道路の両脇と中央部に3千(ガイドブックより)とも言われる屋台が週に一度だけ設置される。雑貨、衣料品、土産品、食事、絵画、など区画毎に種類の異なる屋台が隙間なくきれいに並ぶ。その距離3kmぐらいに及ぶのだろうか。タイ人のなんと秩序だったことか。
立ち止まることなく半数くらいの屋台を眺めるように歩いて1時間半。買い物しながら全体を回ろうとしたら、マーケットのオープン時間である4時間では終わらないかもしれない。

マーケットの規模は大きいのだが盛り上がりが今一つ。
タイ語は鼻に抜ける音が多く、興奮して話をしても音量が上がらず高音になっていくだけで迫力に欠ける。
通りの中央部に若者らによる歌手をはじめとしたストリートパフォーマーが並ぶのだが、誰も耳を傾けようとしない。音痴が多いということも問題だが、それ以前にほとんど声が聞こえない。フニャー、フワーっと声が頭の上に抜けていき、雑踏にかき消される。
雰囲気だけを味わいたくて歩いている私は、彼らに活を入れたくなった。

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