西アフリカ マリのたび

モプティからトンブクトゥへ向かう

<ニジェール河を渡る(1枚目)/青の部族 トアレグ族(2枚目)

熱帯雨林のギニア山地を発するニジェール川は、マリ共和国内でサハラ砂漠に向かって大きく北へ湾曲する。今回訪れた、バマコ、セグー、ジェンネ、モプティ、トンブクトゥの観光地は全てニジェール川沿いの都市であり、順番にサハラ砂漠に近づいている。
直通バスでバマコから12時間要したモプティだが、世界遺産トンブクトゥまではまだ遠い。週一便飛ぶかどうかのフライト、たとえ出ても1日以上かかる乗り合い四駆車、最低3日かかる船といった手段があったが、飛行機の日程が合わなかった私は、四駆車をチャーターするという最も高価な選択をした。(マリ旅のルート
トンブクトゥまでの陸路は、砂漠の縁サヘル地域を通る大半が砂の道。幹線を外れてからは対向車も集落も途絶え、青の部族と言われるトアレグ族を見かけただけだ。乾燥地帯といっても単調な景色が続くのではなく、潅木サバンナ、ステップ、土漠と、周辺は刻々と色合いが変化していく。しかし、激しい揺れと車内を浮遊する大量の砂にじっと耐えている旅行者には、車窓を楽しむ余裕はない。さらに砂の道で時々発生するスタックからの脱出作業は、想像以上の過酷な労働であった。
トンブクトゥに近づきニジェール川に出た。つらい砂の道から抜けた安堵感が湧き出て、神秘的な色の水で満たされた大河に心を奪われる。
藍より深い青、それは砂漠の民トアレグ族の色だった。

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