タグ別アーカイブ:国メモ ( 31件の日記 、ページ 1/4 )
[ギリシャ]アテネ
<オリンピア・ゼウス神殿 遠方にパルテノン神殿(航空写真)>
3年前の2006年、アテネでタバコの煙とバイクによる排ガスに苦しめられたが、今回はほとんど感じない。だいぶ改善されているようだ。
ここまで南下するとかなり暑い、とは言っても緯度は仙台と同程度。(同緯度の日本地図を重ね合わせて表示)
汚れた道が高温で熱せられているのか悪臭がする。今回の旅で訪れた街ではなかったことだ。
<ギリシャめも>
- 列車もバスも車内は禁煙になっているようだ。街中でもタバコが気にならなかったので喫煙の規制が進んでいるのだろう。
- カランバカの街の人々の一部と駅員たちが非常に親切でびっくりした。ギリシャ人にも良い人は多いのだと認識した。
- 英語はかなり通じる方だと思う。老人をはじめ通じない人もいるがほとんど言葉で苦労することはないレベル。
- トイレははずれもあったが、まともなトイレも多い。メテオラの修道院にもトイレがあり、あんな岩の上で水まで出してくれるのには驚いた。
- 3年前にギリシャに来た時はアテネとテッサロニキだけを訪れ、観光地はイマイチでいろいろと気に入らない所のある国だという印象だった。しかし、今回、イオアニナからメテオラに至るルートの景勝や観光地メテオラで観光資源の充実ぶりを知る。また、ギリシャ人には嫌な人が目につく反面、良い人も多いことがわかり、ギリシャ内の他の観光地も訪れてみたいという気持ちになった。
- ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ
[アルバニア]ギロカスタル
<ギロカスタル城(撮影ポイント)/ジロカストラ旧市街の伝統的家屋>
ギロカスタル(ジロカストラ)は美しい山に囲まれた盆地の丘に城跡があり、周辺の旧市街には石畳の道と昔ながらの造りの街なみが残る。何かひとつだけでも絵になる個性的ポイントがあればお勧めのマイナースポットにしたいのだが...何もない。
城跡や旧市街が整備されれば魅力的な観光地に変わる可能性はあるが、どうしちゃったの?というような城跡や何にも規制されずただ残っているだけの古民家などを見るとちょっと難しそうに感じる。(上のジロカストラ城の写真はどうしちゃったの感を出すため敢えて暗いまま。周辺の自然は美しい)
- 想像していたより国全体が洗練され、最初のうちはマケドニアなみに人も良いのかと思っていたが、どうも変な人も多い。ホテルやレストランの冷たい対応は共産圏の名残か。意味もなくでかい声で興奮して話すのはラテンの血によるものか。私を露骨に凝視したり、子供たちがジャッキーチェンと囃し立てるのは長い鎖国政策による影響か。
- トイレは少ない。pogradec(ポグラデツ)国境からギロカスタル(Gjirokastër)まで車を3度乗り換え(移動の詳細はこちら)なければならなかったが、どの乗り換えポイントにも周辺に公共トイレがなくカフェなどに入らなければならないようだ。大きな街エルバサンのミニバスターミナルでトイレを探していた時、まともな身なりをした大人が遮るものがない公園の緑地で立ちションしていた。
- 今の子供は学校で英語教育を受けているようで、ミニバス内で運転手からの質問を小学生や中学生程度の子供たちが訳してくれた。大人も人によっては流暢な英語を話す。
- 険しい山を越える道が多く、数年前よりかなり整備されているようだが、アフリカなみに路面が荒れた区間もある。ミニバスの運転は荒く、私は楽しめたが車酔いしやすい人は辛そうだ。
- ミニバスはターミナルからは満席後出発のようだが、かなり大きめのバンで乗客が3列に2、4、4が定員のようなので楽。途中で客を乗せ1列が6人になることはあるが、アフリカと比べればまだまだ余裕。ターミナルにトイレがないのに一度もトイレ休憩がなかったのが私にとって問題。
- VISAカードでキャッシング可能なATMがたくさんあるのに驚いた。これで今回旅行した国々では(国境地点を除けば)ATMキャッシングに困る国はなかったことになる。
- 移動費は意外と高く(ミニバスとタクシーしか利用していないが大型バスはミニバスより3割程度安い)、食べ物もそんなに安くない。ギロカスタルで中級ホテルが2千円程度と安かったぐらい。
- 自然は美しく、トイレ以外に困ることはなさそうだが、敢えてこの国を旅する必要性が見つけられなかった。
- ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ
[マケドニア]オフリド
<たそがれの聖ヨハネ・カネヨ教会/聖クリメント教会(2枚組)>
また教会の写真かよと思われるでしょうが教会しかないのである。
オフリド(Охрид)はマケドニアで一番の観光地で文化および自然がすばらしいということで世界複合遺産に登録されているのだが、これといった自然景観がみつけられない。文化的価値があるとされる遺跡群もそれほどのものでない。オフリド観光に丸1日取ったが半日で十分だったかも。
爽やかな水辺、華やかなカフェ、迷路状の路地、歴史を感じる建物や教会、丘の上からの湖の眺めなど一通り観光の要素が備えられ、それなりの雰囲気はある。しかし、街も水辺も丘の上もどこもかしこも狭くて窮屈さを感じ、ヨーロッパ風カフェに馴染めない人にはくつろげる場所がない。
- 人の良さはかなり印象的。スコーピエ(3年前にも訪問)に少しとオフリドに丸1日だけ滞在した感想だが。私が今まで訪問した百カ国以上の中で、気味が悪いほど人の良いアルメニアに次ぎ2番目の人の良さかも。(ほとんどの国が超短期滞在なのでたまたま接した人たちでの比較)
- 英語は若い人を中心に良く通じる。バスの切符売りのおばあさんでも英語を話すのには驚いた。
- 車内からゴミを捨てると50ユーロの罰金だそうで、ブルガリアよりはずっときれいだが、ゴミはあちこちで目につく。スーパーのレジ袋有料。
- 公共トイレは少なく、きれいな所もあればとんでもない所もある。
- ブルガリアと同じキリル文字が使われているが、ブルガリアと同程度英語併記があり、それほど困らない。
- ブルガリア語とマケドニア語はほとんど同じような気がしたが、マケドニア人はブルガリア語を聞き取ることはできるが話すことはできないという程度の違い(東北弁と関西弁ぐらい?)があるそうだ。
- 2回乗っただけなのでたまたまかもしれないが、バスは空いていて楽。
- マケドニアハンバーガーは、大きさや種類の異なるハンバーグやハムなど肉類を選び焼いてもらい、野菜類は自分で好きなだけ挟んで食べるものらしい。オフリドで最後の食事に食べたが、かなり美味しく200円程度で腹が満たされる。毎食これにすれば良かった。
- オフリドには民家の空き部屋を旅行者に提供するプライベートルームが豊富にあり、日中バッグを背負って歩いているとうるさいほどDo you need accomodation?と声を掛けられる。個室1泊7ユーロが相場のようで、トイレとシャワールームを複数備えた日本の民宿程度の大きな家が多く、快適に過ごせる可能性が高そう。(私の泊まったプライベートルームは微妙)
- オフリドから国境の町へ向かう際、バスの運転手がドライバー席に数千円分はある乗車料金やつり銭の札を露出して積み重ね、ドアを開けたままトイレで席を離れていた。少なくともオフリドでは物乞いを見かけず、かなり安全な街と感じた。
- この国にも華僑はいない模様。東洋人は珍しがられ、中華料理店を見つけられず。
- 楽に国内を旅できそうだが、国内随一の観光地オフリドが大したことなかったので、見どころはあまりなさそう。
- ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ
[ブルガリア]リラ
<リラ僧院(2枚組)撮影ポイント>
評判が良いリラ僧院に期待していたが、外観がちょっとケバすぎで、観光客が多く騒々しい。
山に囲まれた立地環境はすばらしい。現地で見ている分には写真ほど派手さを感じないので、山に残雪があり観光客が少なければ感動していたかも。
夜行で首都ソフィア(София)に朝6時に着いた時、あちこちの売店でコーヒーや朝食になりそうな揚げパンやハンバーグの類が売られていて、薄暗いロビーから感じられる異国の雰囲気にわくわくした。外に出ると駅前広場が3年前から大きく変化して新しくなっており街に明るさを感じた。ソフィアに泊まりたくなり、宿を予約して荷物を置いてリラ(Рила)に出かけようと思ったのだが、ガイドブック上の2,500円程度の宿は満室で近辺の安そうな宿をあたると4,000円前後と相場が高そうなので、予定通り荷物を持ってリラに出かけた。
リラにはソフィアからバスで行くのが楽で速いが、時間があったので敢えて列車でリラ村の近くDupnica(ドゥプニッツァ)に向かう。2時間20分程度の列車による移動のうち半分ぐらいを広々としたコンパートメントを独占でき、車窓は美しく快適な旅だった。Dupnicaに9:50に着きリラ村へのバスは10:00発と接続が良くそのままリラ僧院に突入しようと思ったが、リラ村発僧院行きのバスは「歩き方」に記載されている通り12:40発までなかったため2時間近くの待ちが発生。しかたなく、リラ村のホテルORBITA(トイレシャワー付30Lv、約2,100円)にチェックインすることにした。
リラ村に宿泊する外国人が少しはいるようだがほとんど観光地化されていない。カフェやスーパーで英語があまり通じず、外国人も相手にしてそうなカフェが1件あるだけ。(ATMは何台もあり驚いた)
代わりに農村の風景を楽しもうかとカメラを持って歩き回ったが、ときどき出会う村人たちが警戒感を顕にするだけで、特にこれといった景観や生活の様子を拝見することはできなかった。
<参考図書>
A25 地球の歩き方 中欧 2009~2010=>最新版 2019~2020
ギリシャのテッサロニキからブラゴエヴグラト(Благоевград)まで列車で行き、Blagoevgrad->リラ村->僧院とバスを乗り継げば、テッサロニキからリラ僧院の日帰りが可能(なはず)。但し、テッサロニキ発6:40で戻りがテッサロニキ着22:53となり、タイムテーブルを調べていて気づいたもので、実際利用した結果ではないのでご注意。
- スーパーでレジ袋をくれたのは、今回旅した国々でモルドバに次いで2ヶ国目。
- 美しい緑に覆われているのに、道沿いや集落内の川にゴミが溢れている。ルワンダを見習いたまえ。
- なぜ、またキリル文字(ロシア語で使われるアルファベットのひっくり返りがいくつかある文字)。もう簡易ロシア語辞書をしまいこんでしまったのだが、列車の駅名などでアルファベットへの解読作業が必要となる。例えばSofiaはСофияというように。しかし、旧ソ連の国と比較してアルファベット併記が多いので、ここで訓練してから旧ソに入るのもいいかも。
- 子供に近づこうとすると敬遠される。若い女性はほとんど私の顔を見ず、店員などには冷たく対応される。私に何か問題でも?3年前からブルガリアの女性や子供とは相性が悪い。
- 全般に人々の表情は暗く冷たさを感じ、以前訪れた時はそれゆえに危険なのではと思っていたが、ルーマニアや旧ソの国などを通ってきて十分慣れているので、気にすることなく接していれば特に問題ない。警戒心を顕に見つめる村の老人もこちらから挨拶すれば笑顔で応える。
- 有料トイレは十分清潔、洋式で紙が備え付けられ、トイレ紙配給制から解放される。普通列車のトイレも何とか利用できるが、便座がボルトで固定され上げられないので汚れており座る気にならない。女性はどうしているのだろう。
- 3年前ソフィアでスリに遭い、印象の悪かったブルガリアだが、緑の美しい国内を列車で旅してみたいという気持ちに変わりつつある。
- ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ
[ルーマニア]ブカレスト
<ルーマニア旧共産党本部前>
昔、小パリと呼ばれた美しい街並は、共産党政権によりほとんど破壊されてしまったそうだ。
そして、今は観光客が見るべきものがほとんどない首都になってしまった。今回立ち寄った首都の中では、キシナウ(モルドバ)、ヘルシンキに次いでつまらない。
国立農村博物館はルーマニア各地から農家や教会などを移設させた野外博物館だが、昔の生活風景を再現した建物内部を見学できるのがなかなか良かった。他は教会で静かな祈りの世界に浸るぐらいしか楽しむことはできなかった。
[バスの車内刻印(信用乗車)シリーズ3/3]
≫続きを表示ブカレストはホステルをネット予約していたので、案内通りにバスで宿に向かうことにする。ブカレスト駅前で指示された番号のバスが、なぜか3車線の道路の真ん中の車線に停まるのを見つけ急いで駆け寄ったが、方向が正しいかどうかわからない。乗り込む前に運転手に尋ねようとしたが、入り口のドアと運転席がガラス板で遮られている。バルト3国で見かけたように運転席後方に小さな窓があるのかと思ったが何もなく、運転席は客室から完全に隔離され乗客と運転手の会話も許されない。まるで電車のようなしくみだ。
しばらく唖然とした後、路線図でもないのかと探そうとしたが、その前に乗車券の刻印をしなければならない。これまで2度も検札官から摘発されているのだから。
乗車券を機械の隙間に差し込もうとしたが入りそうもない。それはプリペイドカードか何かのための機械のようだった。近くにいた男性がこっちだと古い小型の機器を指差したので、そこに乗車券を差し込んだがジジッという印字が行われない。何度も入れたり抜いたりしていると、少し離れたところに座っていた女性が、それは手で叩いて穴を開けるものだと教えてくれた。
機械の横から手でパンと叩くと乗車券に穴が3つ開けられた。教えられなければ刻印方法が全く想像できない、今まで経験した中で最も原始的な刻印機(チケットキャンセラー)だった。刻印(自己改札)に慣れていない日本人旅行者が荷物を抱えたまま、国や町毎に異なる刻印機に対応するというのは非常に難儀なことで、そのことに気を取られ過ぎていろいろ失敗もしてしまうだろう。私は3年前のソフィアで刻印に気を取られているスキに財布を盗られているのだ。
驚いたことに近くで古い刻印機の場所を教えた男は、実は検札官で、私がやっと刻印するのを黙って見届けると検札を開始した。
あんた、ついさっき言ったばかりでしょ、検札官は外国人旅行者に対しては取り締まるのではなく正しいルールを教えてやるべきだって。私が刻印できずに苦労していた時、何をボケっと近くで見ていたんだ。
検札官は検札前に刻印を促したり手伝いをしてはいけないというルールがあるのではと想像されるが、それは外国人旅行者に対しては間違いではないのか。そもそもここは国際列車が到着するブカレスト駅から最初の区間である。バルト3国や旧ソの国々では車掌や運転手からチケットを買えるバスが多かったので、同様に考えて乗り込んでしまった旅行者は完全に不正乗車として摘発されてしまう。私は何度も嫌な思いをしてきたので、まず刻印せねばと身体が反応したが、罰金着服のため検札詐欺すらあるというブカレストでは、私がチケットを持ったまま刻印せずバスのルート地図を探していただけで摘発された可能性が高い。
ヨーロッパのバスは恐ろしい。
日本のバスのように乗降時に料金を支払うのではなく刻印システム(信用乗車方式)を取っているのは、混雑したバスではどのドアからも自由に乗降できるというメリットがあるが、(勝手に推測すると)運転手による収受料金の着服防止と運転手に対する犯罪防止の意味あいが大きいのではないか。ヨーロッパ人のように刻印システムが習慣として身についていない外国人旅行者が、そんな理由で苦労させらるのはたまったもんではない。
刻印システムを廃止できないのであれば、せめて検札時にパスポートを提示してEU域外の旅行者と判断されれば警告のみ(あるいは罰金額を日本なみの料金の3倍)にするとかで、ヨーロッパ全体で改めてもらいたいものだ。
それが行われず日本人旅行者が刻印し忘れだけで高額の罰金を科せられるようであれば、日本政府は報復措置を考えるべきだ。成田空港から都心へ向かう列車をお座敷列車にして、靴を脱がずに上がり込んでしまったヨーロッパ人からは有無を言わさず罰金として料金の30倍を徴収する、というのはどうだろう。
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ブカレストから夜行列車でソフィアに向かったのだが、ルーマニアもブルガリアもEUに加盟しているので出入国審査はなくゆっくり眠れると思っていたら大きな誤りだった。両国とも係官が車内を回るという方式で審査が行われる。
(後日談:帰国後確認すると出入国審査を廃止するためにはシェンゲン協定に参加して実施している必要があり、ルーマニア、ブルガリア共に調印済だが施行日未定。ということがわかったので、当サイトの世界の国々にシェンゲン協定実施25ヶ国を登録しました。検索窓に"sch"と入力すると検索結果が表示されます。)
- 一般の人で英語が通じる人は少ない。日本程度か。英単語会話ならバス停の切符売りおばちゃんやワルそうな顔つきの兄ちゃんができたりして驚くこともある。
- ルーマニア語で道を尋ねられたことが何度かあり、理解できないといっているのに何度もルーマニア語で話しかけてくる人がいることから、ヨーロッパ人にはルーマニア語を知らなくても部分的に通じているようだ。
- 子供たちの品はあまり良くない。私は日本人としてはごく標準的なありふれた顔をしていると思っているが、あからさまに人の顔を見て笑う少年がいる。おめえらもそんなに変わらない田舎顔だぞ、と言いたい。また、列車内で集団でゲームをして大騒ぎするなど社会的マナーがよろしくない場面が散見される。
- 路上では周りを気にせずぷかぷかふかす。特に女性の喫煙者が目につく。
- 駅以外で公共トイレを見つけられない。ブカレスト中心部で探したがなかったため、ケンタッキーに入る。
- ガイドブックに「ルーマニアの鉄道は正確」とあったが決してそうではない。私の乗った列車は3回続けて30分から1時間遅れた。単線区間が多いので国際特急列車が遅れれば、急行や各駅は上り下りとも影響を受けてしまう。駅名がどこに表示されているのかわかりにくいので、列車が遅れると自分の降りる駅に着いたのかどうかわからず不安になり、コンパートメントを出てそわそわしていないといけない。4回目に乗ったブラショフからブカレストまで4時間半の各駅停車も途中駅で通過待ちの長時間停車が何度もあったので、どうせまた1時間は遅れているだろうとPC入力に集中していた。すると終点ブカレストに定時に着いていて、乗客がみな降りているのにしばらく気づかなかった。私の経験からは、「ルーマニア鉄道は正確に走ることもあるので注意が必要」というのが正しい。
<参考図書>
A25 地球の歩き方 中欧 2009~2010=>最新版 2019~2020 - 今回訪れた観光地を見る限り、期待していたほどルーマニアの観光は楽しめなかった。北トランシルヴァニアやマラムレシュなどのメジャー観光地は、交通の便が悪く車のチャーターが必要なので訪れるのを止めたが、農村風景に触れる以外はそれほど大したことないのではと想像される。(ヨーロッパの観光地という目で見てしまうからつまらなく感じるだけで、ヨーロッパ人旅行者には厚化粧をしない素朴さが受けているのかも)
- ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ
[モルドバ]キシナウ
<キシニョウ大聖堂(撮影ポイント)/中心部の公園(2枚組)>
モルドバは情報収集不足。
国境越えのルートがわからず、大雑把な地図だけでは地名も読み方もわからない。モルドバ全体で4ページだけの「歩き方2006-07」に載っていたホテル4件のうち料金の安い2件が閉鎖されていて安宿もみつけられなかった。
≫続きを表示
安宿を見つけるのが困難だと思い、キエフを夜行で発つ前に駅前のマクドナルドでWiFi接続してホステルの値段や場所を検索、ドミで10ユーロ、シングルで20ユーロからあることがわかった。しかし、場所を確認しようとしたところでブツブツとネットワークが途絶え情報収集できなくなり、現地でなんとかしようと思ったのが敗因だった。
キシニョウ(ルーマニア語発音のキシナウが一般的、他にキシネフ、キシニョフ、キシニョーフ(Кишинёв)の表記あり)にはツーリストオフィスがなく、旅行会社でホテルやプライベートルームの紹介はしないが、「歩き方」に載っていたADRESAというオフィスがアパートの空き部屋を旅行者に斡旋してくれる。そこで扱っている部屋が20ユーロからあるようだが、今日空きのある部屋で1番安いのは30ユーロと言われ街を歩いて部屋を探すことにした。
小さな首都と思っていたキシニョウは意外と大きく、1ブロックの距離があり、地図が読みきれず大分迷う。ネットでホステルの場所を確認して探そうとマクドナルドかネットのできる場所を探していたが、見つけられないうちに2時間以上が経ちタイムアップ(体力を消耗するので安宿探しは2時間までと決めている)。ADRESAで斡旋する30ユーロ(4,000円以上)と高額なアパートの1室にチェックインすることにした。
しかし、この部屋はなかなかグッドで、中心部から歩ける距離で近くにスーパーのある8階建てアパートが集まった団地内にあり、清潔な1DKを1人で利用して久しぶりに熟睡することができた。ただ、団地も室内も日本にあっても不思議でないほど洗練されていて、海外にいると実感できなかった。
後でネット屋やマックは容易に見つけることができる。更に街の中心部にある公園にはベンチの後ろに電源プラグが備えられて、多くの若者がパソコンを操作していた。私も真似してPCを立ち上げるとどこのモノかわからぬWiFiに接続しネットをすることができた。
街はほとんど見るものがなく、これといった特徴も見つけられず、カメラを向けるものがほとんどない。博物館にもろくなものが並べられていないが、係のおばあさんが異様なほどやさしくかわいらしさまであり、キューバの博物館を思い出したのだった。
<モルドバめも>
- 言葉がわからずに反応できない私を怒鳴りつけるという、旧ソでよく見るタイプの若い女性が何人かいたが、ここでは彼らは少数の異端派であり、今回訪問した国の中でポーランドを抜き最も人あたりが良い国。(このような温厚な人々に囲まれながら、どのような教育により異端派が誕生するのかを研究する学者がいても良いほど極端だった)
- 車の運転は荒い。今までの国と同様、信号のない横断歩道で車が停車するのだが、強気で渡り始めれば1台目、2台目がハンドルで避けて通過して3台目がぎりぎり直前で止まるという感じ。
- トイレはやはり洋式ではなく汚い。博物館のトイレは離れにあり、野犬に吠えられながら向かったがあまりの汚さに辞退した。
- 今までの国で全てスーパーを利用しているが、初めてレジ袋が無料で貰え、しかも店員が袋に入れてくれる。
- 英語はウクライナと同程度通じない。しかし、表示はルーマニア語表記(ロシア語などのキリル文字ではない)なのか単語がスペイン語に近いものが多く推定しやすい。英語はダメだけどスペイン語ならという人に何人か会い、やっとロシア語から解放されたと感じた。
- 列車はせっかくレールがあるから走らせている程度と思ったが、ルーマニアに向かう途中で何本かのローカル列車を見かけた。詳細地図を持って片言のルーマニア語を話せば、(見どころがなくすぐ飽きるかもしれないが)モルドバ国内の列車の旅も楽しそうだ。農地の広がる長閑な丘陵を鑑賞して人の良さを感じる国。
- ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ
<モルドバ/ルーマニア間の列車による国境越え情報>
- ルーマニアのヤシ(Lasi)行き列車を駅で確認すると、そもそもルーマニア行きの列車は2日に1本偶数日にしか発車しておらず、キシニョウ17:10発ヤシは23:31着でブカレストは翌朝6:46着。ヤシの安宿をネットで検索したが全くみつからなかったので列車を断念。
- ウクライナのオデッサからのバスが到着した北ターミナルでルーマニア行きのバスを確認すると南ターミナルから発車していて数キロ離れているので109番ミニバスで行くよう教えられる。
- ルーマニア行きは1時間に1本程度あるようなので市内観光後、南ターミナルへ行くことにする。市内で南ターミナル行きミニバスが見つからずタクシーで35レイ(約300円)が相場と教えられタクシーで向かう。14時頃到着。
- ターミナルの窓口係によると、ヤシ行きバスの発車時刻、6:30、7:00、7:55、8:30、9:30、10:10、12:00、13:00、18:00、18:30、19:00。本数が多いが、私の着いた14時から遅くとも発ちたいと思っていた17時までがすっぽり抜けている。他にルーマニアへ向かうバスはブカレスト行きがあり、ヴァスルイ(Vaslui)は経由しないがフシ(Husi)に停まり発車時刻は9:00、10:00、11:00、17:00、19:00、20:00、21:00、22:00。鉄道駅のないフシからルーマニア内の観光地へ移動することを考えるとブカレストまで行った方が楽だと考え、夜行列車でブカレストへ行くことを決断する。(以上、親切なおばちゃんがわざわざ時間を紙に書いてくれたので転載)
- 列車がキシニョウを出発して1時間50分ほどでモルドバ側出国審査の駅に着く。出国審査、税関検査に実際どれだけの時間を必要としているのかわからないが、最初手ぶらで現れ質問とパスポートチェックした係官が1時間後に再び現れハンディー端末でパスポートチェック後スタンプを押すという意味不明な行動もあり約2時間停車、その間トイレは施錠で閉鎖。列車なので安心して十分溜めてからトイレに行こうとしていた私は、タイミング悪く1時間半以上車掌に待てを食わされた。
- 出国審査、税関とも問題なかったが、みんな2言3言の質問で済んでいた税関チェックが私だけ言葉が通じないからと記入項目の多い税関申告書を書かせられる。
- 数分移動してルーマニア側入国審査の駅へ。車内でパスポート回収方式で特に問題なく済むが1時間20分停車。出入国審査の駅での停車が合わせて3時間30分になる。
[ウクライナ]キエフ
<聖ミハイルの黄金ドーム修道院/ソフィア大聖堂(2枚組)>
<ウラジーミル聖堂>
ウクライナは世界遺産のリヴィウ(Львів)で理解したことにして、キエフ(Київ)は遠いのでパスしようとも考えていた。しかし、ここまで予定通りの日程で進んでいるので半ば仕方なく夜行に乗ってやって来たのだが。
驚いたことにキエフはリヴィウと格がまるで違う大観光地だった。豪華に光輝く修道院やお宝豊富な博物館を見ていると、どうしようもなくつまらないリヴィウをパスするのが正解だったと思われる。
キエフはなかなか楽しめたのだが、見るべきものはほとんど教会関連だけ。その中で最も良かったのが、現在、市民の祈りの場所として使われているウラジーミル大聖堂(右写真)。
内部は全て壁画や彫像、金の装飾で埋められているが派手さはなく落ち着いている。
聖体礼儀が行なわれている間、十人ほどの聖歌グループから迫力ある美しいハーモニーが流れる。
人々は一心に祈り堂内の空気は張りつめていた。祈りの力を強く肌に受け、旅をしていると実感する。
上の写真のソフィア大聖堂の黄金と緑を組み合わせた屋根は意外に美しく、聖ミハイルの水色と黄金の組み合わせも青空に映える。この他にも外観がかなり派手な教会施設が多く、個性溢れる姿に感動していたが、だんだんとやりすぎではと感じてきた。ウラジーミル聖堂の外壁が黄色だったり、キエフ大学は外壁全体を朱色に染めたりと、この街の人々は色彩の刺激に麻痺してしまっている。
- ホテル以外のトイレの便器はほとんどが洋式でなく和式に近いアラブ式というのか中央アジア方式。全て有料トイレで、数は多く見つけるのに苦労はないが、鍵が閉まらなかったり汚すぎたりで利用しにくい。紙は料金支払時に窓口にある紙を自分で巻き取るかおばさんから50cmぐらいを支給される。私のように5mぐらい必要とする人はトイレットペーパーを持参すべき。
- 人はほがらか、一部の旧ソ人を除いて問題なし。
- ベラルーシと異なり、街の造りに旧ソ連らしさがあまり見られない。旧ソを感じるのは、トローリーバスが走っていることと、地下鉄のホームまで伸びる異常に長い高速エスカレーターぐらい。
- 街の人々はベラルーシの方が垢抜けている。
- 街の若者や安宿のスタッフも含め基本的に英語が通じない。筆談で意思疎通をはかってくれる窓口係でないと列車の切符を買うのも容易ではない。
- 英語表記は稀にしかない。
- 特にリヴィウに於いて、付け鼻で外国人に扮したお笑いタレントよりも鼻が高い人を何人も見かけ、ぶったまげた。
- ロシア語ができるか、2、3日滞在して表記文字に慣れればウクライナを楽しめそうだが、キエフ以外に満足できる観光スポットがあるのだろうか。
- ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ
- 体が丈夫なごく普通の旅行者はキエフあるいはリヴィウから夜行バスでモルドバに入国するのが一般的と思われる。
- 私は長時間のバス利用を避けたかったのでモルドバに近い黒海沿岸の街オデッサまで夜行列車で移動して、そこから列車での入国を試みたが、現在オデッサ、キシニョウ(キシニョフ、キシナウ)間に列車は走っていないことがオデッサ駅で明らかになる。(ネット上で調べた限り、列車はあるはずだが利用していないという情報しかみつからず、DB BAHN検索でも出てこなかった)(こちらの区間ルートはオデッサ経由の陸路ルートと距離、(別)を押すとオデッサを経由しないルート表示)
- オデッサ駅から西へ伸びる大通りを2、3分歩くとバスターミナルがある。(私の持っていた3年前の歩き方地図には表示されていなかったので念のためのお知らせ)
<参考図書>地球の歩き方 ガイドブック A31 ロシア 2006~2007=>最新版 2018~2019 - バスターミナルにはサインや時刻表らしきものはあるが、キシニョウ(chisinau)のウクライナ文字表示がわからず、切符売り場には長蛇の列ができていて誰に尋ねたらいいのかわからず呆然とする。メインの窓口でなくプラットフォームの小さな窓口が空いたので、キシニョウ?と自信なく尋ねる。すると通じただけでなく、その窓口でチケットが販売され、隣に停まっていた大型バスがキシニョウ行きだとわかる。65グリヴナ(780円)。ウクライナ文字表示はКишинёвで発音は同じ。
- 1時間ちょっとでウクライナ側出国審査に着く。バスから降りずにパスポートコントロールを受ける方式だが、パスポート回収されるまで暑い車内で1時間待たされる。その間、一瞬トイレに行けるチャンスがあったので念のため済ませておく(その後トイレ休憩があったのはオデッサ出発から4時間半後のタイミングだったので長時間もたない人にとってチャンスはここしかない)。パスポート回収から40分後に出発。
- 数分バスで移動してモルドバ側入国審査。こちらもバス内審査だが、私だけ降ろされ担当係官上司の簡単な面接を受ける。ついでにトイレをチェックしたがなさそう。しかし、両替所があったのでウクライナ通貨の残りをモルドバ通貨に交換。
- 8:50オデッサ出発で、15:10着。6時間強のうち出入国審査に要したのは約2時間。バスのルート不明だが明らかに沿ドニエストルは通過していないので、賄賂要求などのトラブルなし。
[ポーランド]クラクフ
<ヴァヴェル城旧王宮>
<聖マリア教会(2枚組)撮影ポイント>
世界遺産に登録されているクラクフ旧市街は、ほどよい大きさにまとまり見どころが点在して悪くない。無難にポイントが押さえられているといった感じ。
聖マリア教会は内部が非常に壮麗で見事だ。堂内は大勢の礼拝者で溢れ、私語が慎まれて空気がピンと張り詰めている。その緊張感から落ち着いて鑑賞できないほどだ。
時間帯を変え改めて入場しようとすると「礼拝者のみ入場可」という看板を見つけてしまったので入場を止めた。観光気分で立ち入る場所ではないようだ。
観光スポットのメインであるヴァヴェル城の入場券が施設毎に細かく区分され、それぞれ入場する時間帯が指定されるしくみになっている。その入場券を販売する窓口が少ないので長い行列ができ窓口にたどりつくまで1時間以上かかってぐったりと疲れた。
しかも、人気のある施設は昼前に完売となっていて、購入できた施設も入場が2時間後だった。更に既に売り切れているとかいう情報が列に並んだ段階でわからず窓口近くになって判明するというのが気に入らない。(日曜日だったから仕方がないのかあるいは夏期はいつもこうなのか不明)
ローマやパリの有名施設であればまだ諦めもつくが、ポーランドの旅行を計画するまで名前を聞いたことのない都市でのこのような状況には面食らってしまう。ちなみに「王宮の展示」と「ヴァヴェル城の遺構」を見学したが聖マリア教会と比べると大したことない。何時間も待って見るほどのものではない。
バスで30分の近郊にあるヴィエリチカ塩抗は採掘跡に巨大な礼拝堂があるとして、最近テレビで何度か取り上げられていたので訪れてみた。が、テレビで見たままのものがあるだけで特に感動はない。2時間もかかる(1時間で十分)英語のツアーが約1,900円でちょっと高すぎでは。礼拝堂以外はだいたい似たようなものを見せられたハルシュタットの塩抗の方が楽しめた。
事前にテレビで見てなければ驚いたかもしれないが。
クラクフからヴィエリチカまで1時間に1本列車が走っている。行きに乗った列車がのどかで楽しめたので、帰りも列車に乗ろうとホームで待っていたら、その時間帯は土日に走っていないことを教えられる。
塩抗見学者用の大型駐車場の前で大型バスを待っていたらミニバスが来たのでそれに乗る。料金は列車もバスも同じ2.5zlで、バスの方がはるかに本数が多く楽。
- 人は概ね良し。若干冷たさを感じる部分もあるが、慣れの問題で気にならなくなると思われる。
- 観光客を相手にする人の英語はほぼ問題なく、一般人も日本人よりは通じるかもという感じ。ただ、駅の時刻表や窓口案内など英語が併記されてしかるべき所がポーランド語のみだったりする場合も多い。
- ポーランドには地図マニアが多いのだろうか。ワルシャワ歴史博物館には見とれるような美しい歴史地図が多数展示されている。ワルシャワの観光案内用地図やワルシャワとクラクフで泊まったホステルの道案内地図など非常に良くできていて感心した。
- 酔っ払いや浮浪者はよく目に付き、スリやひったくりが多いというのが十分頷ける。財布やバッグには注意が必要。
- ドイツやオーストリアより物価が安く、ヨーロッパらしさを楽しめるというのが魅力。もう一度ポーランドを訪れ、ゆっくり国内を回るのもいいかもと感じている。
- ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ
[ベラルーシ]ブレスト
<ブレスト要塞入口/巨大モニュメント(撮影ポイント)>
日本でベラルーシのビザを取得する際、ホテルはミンスク1泊だけ予約して夜行で出国するからと3日間有効の観光ビザを取った。ベラルーシにもう1日滞在できるため、ミンスク(Мінск)とワルシャワの中間地点にあるブレスト(Брэст)に立ち寄る。
非常に清潔な街で無駄と思えるほど幅の広い歩道やただ広いだけの公園が印象的。ホテルや駅で英語が全く通じず、この街に英語を話す人がいるのだろうかと不安になる。
唯一の観光スポット、ブレスト要塞(写真参照)に足を運んだが、有り余る空間と巨大なモニュメントに虚しくなる。この国の人たちは狭小恐怖症なのだろうか。
ブレストは1941年ナチスドイツの侵攻により破壊され、その戦争に対する怒りをこのような巨大モニュメント(写真参照)で表しているということだが、相当な執念を感じる。
ブレストからワルシャワまでの列車がどの時間帯にあり、それぞれ料金がいくらかという情報を英語で教えてくれる人がこの街にはいないようで、駅に時刻案内があるがこちらの文字によるワルシャワの綴り(Варшава:帰国後確認)がわからず見つけられない。よって、発車時刻はドイツ国鉄の乗り換え案内サイトDB BAHNで調べ、乗る列車を決めてから駅に行き、ワルシャワ、ワルシャワと唱えていると、しかるべき窓口を指示されて列に並び、発券される段階で初めて料金を知り驚いた。
モスクワから来る寝台列車のため、日中の移動でも1等か2等のベッドを取る必要があり、1等が4,500円、2等でも4,000円だった。距離から考えて千円前後と思っていたのに予定外の出費だ。
その列車はブレストを昼間の12:23に発車してワルシャワまで約4時間で15:38着(時差1時間)。その次の14:40発も寝台車とDB BAHN検索結果に記載されていたので、あきらめて高額の運賃を支払うことにした。日本で情報を集めていた時、ブレストからワルシャワまでのチケットは高いので、隣のポーランド側国境駅Terespol(テレスポル)まで購入して乗り換えた方がいいというのを目にしたが、そうすれば寝台車に乗らずに済むということかもしれない。
(DB BAHNの時刻表を見た限り、朝7:50ブレスト発Terespol行きに乗れば寝台車に乗らずに済みそう)
チケットを購入後、販売係の女性が窓口を閉じ外に出てきて税関や出国審査の行われるタモジェニの建物を案内する。そこで、出国スタンプを押してもらってから列車に乗車するようだ。私は出国スタンプを押してもらってから出発までの時間に食料や飲み物の買い出しをしてこの国の通貨を使い切ろうと考えていたのだが、出国審査が済んだ後はその建物から出ることが許されず、狭い待合いスペースには売店などなかった。
やっと建物からホームに出ることが許され、停車していた列車に乗客が乗り込み始めるが出発時間まで間があったのでホームで売店を探したが全くない。更にこの国際列車のホームからは外に出ることができないしくみになっていたのだ。(出国審査の必要な国際列車はこういうしくみになっているのかと初めて知る)
車内には売店があってユーロやロシア、ポーランドの通貨は使えるがベラルーシの通貨は受け付けられないと言われる。何たることだ。せめて水だけでも買いたかったのだがワルシャワまで我慢することにした。
(後日談:隣国ポーランド及びウクライナで少額のベラルーシ通貨を両替してくれるところを探したがみつけられなかった。ベラルーシ出国審査前に両替すべき)
- 中級以上の外国人向けホテル以外、英語を話す人は少なく、英語表記が全くないのは厳しかった。
- VISAキャッシング可能なATMは潤沢にあり、24時間稼動も多い。
- 中級ホテルのロビー階などにWiFiエリアがありプリペイドカード(170円/3時間)を購入して利用可。
- 街は異常な清潔さ。トイレは有人有料。公園内にポツンと建つ個室2つだけのトイレにも真ん中の狭い部屋に集金係が収まっている。辛そうな仕事だ。
- 感じのいい人が多いが、言葉が通じていないのに怒鳴りつけてくる何人かの旧ソ風おばさんに悩まされた。
- バルト3国と比べ水(1L約60円)やパン、スナック類は急に安くなったが、レストランの食事はそれほど安くなっていないようだ。
- ビール500mlが70円ぐらいで、水1Lとほぼ同等。そのせいか昼間から歩きながら、あるいは道端でビールを飲んでいる姿が目につく。
- ベラルーシにいる間、雨が降ったり止んだりの天気だったため非常に寒かった。陽が差すと半袖でも大丈夫なのだが、曇るとウィンドブレーカーを着て丁度良い。
- ロシア語ができればある程度楽しめると思うが、そうでない人には観光資源が乏しいためつまらないだろう。☆無し。
- ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ
[リトアニア]ヴィリニュス
<ビリニュス旧市街/郊外のお嬢さん(2枚組)>
ビリニュス(ヴィリニュス)という都市名は全く知らなかったが観光客で賑わう大きな街だ。リガより大都市でタリンより観光資源が豊富である。
見どころがなんとか歩いて回れる範囲にあるが、くねくね曲がる道に惑わされ、方向音痴の私はかなり迷った。おかげでちょっとだけ愛嬌のある子に会えたが。(マウスを乗せると表示される2枚目写真)
観光スポットとしては聖ペテロ・パウロ教会(大聖堂)の内部の彫刻が秀逸。他はいろいろと立派な教会や建物があるが、歴史的建築物と新しい建物が混在して十分理解できなかった。ここは気ままにぶらぶら歩くよりガイドについて歩いた方が良さそう。
- 外国人向けホテル、レストラン以外、英語を話す人は少ない。
- 人々の愛想が良いとは言えないが感じが悪いわけではない。私がごく普通と感じるから日本人程度か。
- トイレは有人有料で清潔度はごく普通。
- その他驚くほど洗練されているわけでもなく、後れているわけでもない。バルト3国の他2国を訪れた後ではこれといった特徴を見つけられない。
- 観光地ビリニュスだけを考えた場合、日本人がわざわざ来るほどの場所かどうかは微妙。☆一つ半。
- ヨーロッパ東の端を南下するのまとめ